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人事労務管理システム<br>主要製品スペック一覧 2023

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特別寄稿《人材育成》| 新しい職業における育成

ロールモデルがない新しい職業で人材を育成する方法──ブランディングデザイナーの育て方


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 ブランディングデザイン専門の会社として、これまでに100ブランド以上の多種多様なブランド開発を手がけてきた株式会社エイトブランディングデザイン。20名ほどのスタッフのほとんどが、ブランディングデザイナーという肩書きで仕事をしている。生まれて間もないブランディングデザイナーという職業。いったいどのような教育体制の下で育成しているのだろうか。同社代表で自身もブランディングデザイナーである西澤明洋氏、マネジャーの阪上宏美氏、佐々木晃子氏に、独自に構築した教育体制について聞いた。

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ロールモデルがないブランディングデザイナー。独自で教育体制を構築

──そもそもブランディングデザイナーは、一般的なデザイナーとどういった点が違うのでしょうか。

西澤明洋氏(以下、西澤) ブランディングデザイナーは、ロゴやWebサイト、商品パッケージなどのデザイン制作だけでなく、それを生み出す企業自体の経営的な背景からコミットし、ブランドの一員としてブランディングデザインを伴走します。上流から下流までクライアントと共創していくことで、一貫したブランディングデザインを行うのです。

 ただ、一般的なデザイン業界では分業制が主流なのですが、当社はいわば“逆分業制”。経営戦略やブランディング戦略、商品の企画もデザインの範ちゅうであると捉えているため、従来のデザイナーとは違う働き方が求められます。

西澤 明洋氏
西澤 明洋(にしざわ あきひろ)氏
株式会社エイトブランディングデザイン 代表
1976年滋賀県生まれ。「ブランディングデザインで日本を元気にする」というコンセプトのもと、企業のブランド開発、商品開発、店舗開発など幅広いジャンルでのデザイン活動を行っている。「フォーカスRPCD」という独自のデザイン開発手法により、リサーチからプランニング、コンセプト開発まで含めた、一貫性のあるブランディングデザインを数多く手がける。主な仕事にクラフトビール「COEDO」、抹茶カフェ「nana's green tea」、ヤマサ醤油「鮮度生活」「まる生ぽん酢」、スキンケア「ユースキン」など。著書も『ブランディングデザインの教科書』(パイ インターナショナル)他多数。

──ブランディングデザイナーを育成するために、どのように教育体制を整えていったのでしょうか。

西澤 ブランディングデザインというジャンルができて間もないため、ブランディングデザイナーのロールモデルがあるわけではありません。そもそも美術系の大学などに、経営戦略の立案や商品の企画の立て方などを学べるカリキュラムもない。そのため、僕自身が現場で培ったブランディングデザインのノウハウを共有していくことが、ブランディングデザイナー育成につながると考えました。

 特にデザインは暗黙知の固まりみたいなもの。ノウハウを共有するためには、その暗黙知をどんどん形式知化していくところに意識を向けたのです。そこで生まれたのが「フォーカスRPCD」や「ブランディングデザインの3階層」といった、プロジェクト推進やデザイン構築のためのフレームワークです。

「フォーカスRPCD」は独自のブランド開発手法。4つのステップを繰り返し、ブランド構築を行う
「フォーカスRPCD」は独自のブランド開発手法。4つのステップを繰り返し、ブランド構築を行う
デザインを経営に活用する方法を整理した「ブランディングデザインの3階層」。ブランドコンセプトはデザインだけでなく、企業活動全体に一貫した方向性の軸をつくり出す
デザインを経営に活用する方法を整理した「ブランディングデザインの3階層」。ブランドコンセプトはデザインだけでなく、企業活動全体に一貫した方向性の軸をつくり出す
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 さらに、5年ほど前に「仕事の因数分解」という社内のイントラネットを作成し、当社の仕事を全て言語化しました。各役割や業務のタスクを詳細にまとめただけでなく、プロジェクトにおける戦略の考え方やクライアントに対する振る舞い方、実際のプロジェクトでよくある落とし穴など、丁寧に言語化して、仕事の因数分解を通じてシェアしています。

 先輩のブランディングデザイナーの暗黙知を「見て学べ」とか「やって学べ」でもいいのですが、これだと非効率すぎるのです。実際、8割くらいは「見て学べ」「やって学べ」になってしまうのが現実ですが、2割程度学びのベースがあるだけでも根性論の教育から抜け出せます。スタッフには最短距離でスキルアップしてほしいと思っているのです。

 ちなみに「仕事の因数分解」は、6~7人ぐらいのスタッフと1年ぐらいかけてつくったのですが、そのくらいの工数をかける価値があったと自負しています。後から入社したスタッフは全員「仕事の因数分解」ですごく効率的に学べるようになりましたからね。

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この記事の著者

HRzine編集部(エイチアールジンヘンシュウブ)

労務管理から戦略人事、日常業務からキャリアパス、HRテクノロジーまで、人事部や人事に関わる皆様に役立つ記事(ノウハウ、事例など)やニュースを提供しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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