前編はこちらから。
メンター同士で学び合う
――木田さんが育成のための振り返りを大事にされるようになったのは、リクルートジョブズに入ってからですか。
そうですね。それまではあまり意識していませんでした。弊社は、業務を遂行していく上で、人の内面にある癖やインサイトまで含めて変えることでパフォーマンスが出るようにしようという意欲が非常に強いんですね。その意識が強いマネージャーに育ててもらった私には、その思考が染み付いているのだと思います。あとは、個人的に自分の強みかもしれないと思っているのが、人を見るのが好きなことです。「この人はどう考えているんだろう?」「本当はこんな風に成長したいのではないか?」といったことを紐解いて抽出してくるのが好きなんですね。人に対する興味が強いので、そこだけはちょっと自信を持てるところかなと思っています。
――木田さんのようなタイプでないと、メンバーを育成できるマネージャーは育ちにくいでしょうね。
私の部署では、育成も仕組みとして強化しようとしていて、Slackで「メンターチャンネル」という育成に携わっている人を集めたチャンネルを作っているんです。そこでは、育成をする中で得られた気づきを共有したり、外から見ていて気になった言動を指摘してあげたりすることができ、「そういう見方もあったのか」とメンター同士が相互成長できる環境になっています。
――メンター同士で互いをケアし合っているなんてすばらしい。
チャンネルを用意することで、最初は他のメンターに対する興味はなかったとしても、自然と目にすることによって、次第に興味を持ちだすようです。最初からその効果を狙って作ったというよりは、「メンターチャンネルがあるといいよね」くらいのレベルで始めたことなんですけど、実際にやってみるといろいろな効用があって、なかなか良かったなと思っています。
――木田さんもそのチャンネルの中で発言されるのですか。
私は、Slackでの発言で気になるものを拾っておき、「よもやま」と呼ばれている弊社の1on1や別のミーティングの中で、それとなく伝えるようにしています。あんまりSlackで私が発言しすぎると他のみんなが冷めてしまうと思っているので、普段はなるべく見るだけに徹していますね。