受け身でなく自発的に学ぶ場としてゼミ形式の研修を開始
エンジニア育成施策の検討は、社内のエンジニアリソースの特性やスキルを把握することから始めました。把握に当たっては、最初に社内に存在するエンジニアを5タイプ定義し、エンジニア全員に自分がどのタイプに属するのかを、直属の上長と相談して決めてもらいました。さらに、スキルレベルを診断する仕組みを用意することで、社内に存在するエンジニアのタイプやスキルを可視化しました。
ここで、エンジニアのスキルアップをどうするか、どう育てていくか、という課題が出てきました。エンジニアとしては、プログラミングやサーバー技術などの基本スキルはもちろん必要ですが、我々のようなWeb系サービスを提供する企業では、世の中の様々な技術トレンドを素早くキャッチし、事業に適用し、サービスをスピード感をもって世に出していくといった力も求められます。
とはいえ、基本スキルを習得する研修は世の中にたくさんある一方、トレンドと呼ばれる技術を習得・経験する研修というものは、それほど存在しているわけではありません。やはりOJTが中心となります。エンジニアがこのような力をどのように身につけ、磨いていけるかを議論する中で、受け身の学習となる座学形式ではなく、主体的に自ら動いてトレンドをつかんでいくべきだろうという方向性になりました。
そのために、エンジニアが能動的に、かつ実践的な学習を行える場としてゼミ形式で学習する「エンジニアゼミ」を2013年に始めました。会社としては、ゼミが数多く立ち上がる環境を整えるにとどめ、主体性を重視しています。エンジニアが主体的に学び動いていくことを通して、エンジニア発のサービスがたくさん生まれていくことも目指しています。