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ピープルアナリティクス超入門!| 第7回

ピープルアナリティクスを支える4種類のデータと、データ活用で押さえるべき5つのポイント

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 前回まで、入口となる「採用」のKPI、出口となる「退職」のKPI、そして在籍している社員の活躍状況を知るための「エンゲージメント」のKPIについてお話ししました。企業や組織の「人」に関する課題をより詳細に分析するには、データの活用が不可欠です。もちろん、制度や施策によって分析に使うデータは異なります。そもそも、人事部門がどのようなデータを扱えるのかを把握していなければ、有効な分析設計はできません。そこで今回は、ピープルアナリティクスを実践するうえで実際にどのようなデータを使うのかを整理します。

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ピープルアナリティクスを支える4種類のデータ

 ピープルアナリティクスを支えるデータは、大きく次の4種類に分けられます。

  • オペレーショナルデータ:人事業務で日常的に扱う定型データ
  • センチメントデータ:エンゲージメントサーベイやパルスサーベイなど、従業員の主観を示すデータ
  • パーソナリティデータ:適性検査や360度評価など、性格傾向や行動特性を指標化したデータ
  • アクティビティデータ:ツールの操作履歴やウェアラブルセンサーから得られる、従業員の行動データ

 以下、それぞれを説明します。

オペレーショナルデータ

 人事システムや給与・勤怠システムに蓄積される、日常業務で扱うデータです。氏名・年齢・職位・評価・給与・異動履歴など、社内における公式記録が含まれます。

 オペレーションデータは、正確かつ網羅的で、過去から現在までの推移を時系列で追える点が強みです。採用計画、人員配置、評価・報酬設計などの基礎資料となります。一方、人や組織に変化が起こった「原因」をこのデータだけで特定するのは困難です。

センチメントデータ

 人や組織の課題を深掘りするのに有効なデータです。エンゲージメントサーベイやパルスサーベイ、1on1のメモなどで記録した従業員の声を直接扱います。課題の早期発見や、組織の温度感の可視化に役立ちます。

 離職リスク検知、エンゲージメント向上施策、組織風土づくりなどに活用されますが、人の感情は揺れ動くため、定期的なデータ取得が欠かせません。設問設計を誤ると有効なデータが得られず、回答者のバイアスも強く影響するため、調査目的と分析設計がカギになります。

パーソナリティデータ

 従業員の性格傾向や行動特性を可視化したデータです。適性検査や360度評価、コンピテンシー診断などから取得します。採用時のカルチャーフィット判定や配置・育成の個別最適化に活用が期待されます。上長と部下のコミュニケーション支援ツールとして用いられることもあります。

 一方、検査結果を固定的なレッテルと受け取られてしまうリスクがあり、倫理的配慮を踏まえたフィードバックが必須です。行動変容を促す「気づき」として活用する視点が欠かせません。

アクティビティデータ

 従業員の行動から抽出したデータです。データの取得の仕方によってさらに2種類のデータに分かれます。

  • ログデータ:PC操作ログ、社内チャットの送受信履歴、スケジュールツールなど
  • センサーデータ:ウェアラブルデバイスで取得した位置情報、体の向き、発話量など

 これらはいわゆるビッグデータとなり、本人も気づいていない行動特性の発見につながります。たとえば、マネジメントスタイルや社内コミュニケーションパスの可視化が可能です。ただしデータ量が膨大で扱いが難しいこと、プライバシー配慮が絶対条件となることには十分注意が必要です。

 「結果」を示すオペレーショナルデータ、「感情」のセンチメントデータ、「個性・特性」のパーソナリティデータ、「行動」を示すアクティビティデータ——これらを組み合わせることで、人や組織の課題を多角的に捉えられます。

次のページ
データ活用で押さえるべき5つのポイント

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この記事の著者

友部 博教(トモベ ヒロノリ)

東京大学大学院で博士号を取得後、東大、名古屋大、産総研などでコンピューターサイエンスの学術研究に取り組む。2011年、DeNAに入社し、アプリゲーム分析およびマーケティング分析などの部署を統括、その後ピープルアナリティクス施策を担当。メルカリの人事を経て、ビズリーチに入社。現在はビズリーチ Work...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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