IoT検定は、技術的な視点だけでなく、マーケティング担当、サービス提供者、ユーザー等の視点から必要となるカテゴリー、スキル要件を網羅し、それぞれの立場でIoTのシステムを企画・開発するために必要な知識があることを確認・証明できる検定になるという。その理由について、IoT検定準備委員会は次のように述べている。
「IoTの目的はモノをインターネットにつなげるだけではなく、収集したデータを分析した上で将来の予測を通じて社会や家庭のあらゆるシステムを自動的に効率よくするところにあります。そのため、サービスを企画するだけでもデバイス・ネットワーク・データ分析・セキュリティなどのIoTに関連する包括的な知識を持つ必要があります。そこでIoT検定準備委員会では、さまざまな有識者からなるオープン委員会として、IoTの普及と知識スキルを可視化する策として検定制度を開始することとなりました」
IoT検定の概要や検定分野は次表のとおり。3月にベータ試験を開始し、第1回の本試験も3月中に行う予定だ。同検定のプロモーションサイトで、ベータ試験希望者や検定内容に関する情報を受け取るためのメールを申し込みできる。
検定概要 |
コンセプトとして、「IoTは技術の総合格闘技」であるがゆえ、幅広い知識の習得と現実的、実現可能なサービスの把握が重要! 基礎レベルから高度な実用レベルのIoT能力を認定 |
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検定名称 | IoT検定制度(英語名:Internet of Things Exam) |
検定分野 | 基礎レベルカテゴリ(予定) |
主な受験対象 |
IoTを取り入れる組織の経営者および管理者 IoT化を推進するプロジェクトの企画担当者 IoTを活用しデータ分析などを行う利用者 IoTシステムの構築・保守運用に携わるエンジニア |
分野 | 項目 |
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戦略とマネジメント |
企画推進・戦略立案のための基礎知識 プロジェクトマネジメントに関する知識 人材育成と企業間連携に関する知識 |
産業システムと標準化 |
産業システム・スマート製品に関する知識 世界各国におけるIoT推進プロジェクトに関する知識 IoT関連の標準化に関する知識 |
法律 |
通信関連の法律に関する知識 製品の製造および使用に関連する法律に関する知識 オープンソースのライセンスおよび知的財産に関する知識 |
ネットワーク |
データ送信プロトコルに関する知識 WAN(広域エリアネットワーク)に関する知識 LANおよびPAN(Personal Area Network)に関する知識 |
IoTデバイス |
小型制御装置に関する知識 電子工学に関する知識 センサ技術に関する知識 IoTにおけるスマートフォン活用に関する知識 |
プラットフォーム |
クラウド環境利用に関する知識 分散処理システム利用に関する知識 |
データ分析 |
データベースに関する知識 機械学習および人工知能に関する知識 |
セキュリティ |
暗号化に関する知識 攻撃対策に関する知識 認証技術に関する知識 システムの監視・運用に関する知識 |