学情は、2021年4月から、従業員数301名以上の企業は「中途採用比率」の公表が義務化されることを受け、「採用人数」に関するアンケートを実施し、結果を発表した。調査期間は2020年11月12日~11月20日。調査対象は「従業員数301名以上」の企業採用担当者で、334名から回答を得た。
採用人数における「新卒」「中途」の割合は、「新卒採用の方が多い」が59.8%で最多となった。「新卒採用・中途採用ほぼ同等」が12.9%、「中途採用の方が多い」が26.1%となっており、「新卒採用」を重視する企業が依然として多いことが分かった。
今後の採用数について「変わらない」(70.3%)あるいは「増やす」(16.9%)と回答した企業217社に、今後の「中途採用数」について尋ねたところ、 「変わらない」が65.0%で最多となった。また、「増やす予定」は26.3%で、「減らす予定」2.8%を大きく上回った。コロナ禍でも採用数を維持する企業は、中途採用数を「維持」または「拡大」する企業が9割を占めている。「すぐに増やすことは難しいが、半年~1年以内には中途採用を増やす予定」「まずは中途採用に対応できる人事制度を検討したい」などの声が寄せられており、「中途採用比率の公表義務化」を契機に、順次対応を進めていく予定の企業も多いと考えられる。
また、「中途採用」で採用したい年齢層は「20代」が75.1%、「30代」が83.5%となっており、「20代」「30代」の採用ニーズが高いことが分かった。中途採用比率の公表義務化の背景には、就職氷河期世代やシニア世代の再雇用もあるが、実際には「20代」「30代」の獲得競争が進むと推察される。