「ダイバーシティ&インクルージョン方針」に則り、社員が活躍できる企業風土の醸成や環境整備を推進しているというTISは、多様な人材が安心して働ける環境を実現するため、多様な「性の在り方」「家族の在り方」を前提とした制度整備を行った。併せて、SOGI[1]や性的マイノリティ[2]の理解、受容に取り組み、社員とその家族の人生の質(QOL)の向上を目指す。
制度概要は次のとおり。
①結婚、配偶者、子、家族について定義
- 結婚:事実婚、同性婚も包摂
- 配偶者など:婚姻届けを出さないパートナーも包摂
- 子:パートナーの子も包摂
- 家族:パートナーの親なども包摂
②各種人事規程・制度・手当などの適用条件の変更、手続きの明文化
- 婚姻届けの有無、事実婚や同性婚など結婚の形態にかかわらず、お祝金支給、慶弔休暇付与
- 積立休暇の利用事由に「性別移行のための通院」を追加
- 結婚の形態にかかわらず、養育の対象となる子について、出生時のお祝金、子育て手当を支給
- 結婚の形態にかかわらず、子や家族の育児介護に伴う休暇・休業・時短勤務を適用
③ハラスメント防止対策の明文化
- 性的指向・性自認に関するいやがらせを、性的ハラスメントの対象とする
- 性的指向・性自認にかかわらず、各種制度利用の妨げや評価・処遇に影響したと思わせた場合はハラスメントの対象とする
また、理解と受容に向けた取り組みは次のとおり。
①啓蒙活動
- eラーニングや研修などを通し、性的マイノリティに対する正しい知識の発信
- 管理職層に向け、多様性や基本的な対応に関する情報提供
②SOGI専門の相談、問合せ窓口を設置
- SOGIに関する制度利用の問い合わせ
- SOGIに関する働く環境全般の相談
- その他、SOGI全般について、本人、上長、周囲の方の不安や困りごとへの対応
同社は今後、多様な人材活躍において、「性別」「国籍」「障がいの有無」「年齢」「性的指向性」「働き方」ほか、さまざまな違いにかかわらず社員が「人間らしさ[3]」を最大限発揮し、いきいきと活躍できる風土醸成および制度・インフラの整備などに取り組んでいくという。
注
[1]: SOGI(ソジ)は、Sexual Orientation(性的指向)& Gender Identity(性自認)の略。
[2]: 性自認、性的指向などに於ける少数者。LGBTQ、LGBT+などとも表される。
[3]: OUR PHILOSOPHYでは、「人間らしさ」を意見、意思、考え、アイデア、個性、自発性、感性などとしている。