リクルートマネジメントソリューションズは、従業員規模500人以上の企業に中途入社した大学卒・大学院卒の正社員で、現在もその企業に勤めている入社1~3年目までの30~49歳の従業員1109名を対象として、「キャリア入社者のオンボーディングと組織適応に関する現状把握調査」を実施。その結果を発表した。
2025年の調査では、キャリア入社者の組織適応の水準が2023年に比べて全体的に低下していることが明らかになった。特に入社後半年から2年目にかけて、ワークエンゲージメント、職務遂行への自信、成長実感などの水準が2023年よりも下がり、最初の成功体験を得る時期や一段上の役割を任されるタイミングが遅くなっている傾向が見られる。その背景には、活況な転職市場の中で、企業が採用したキャリア入社者の専門性の保有レベルが全体に低下しているという状況があると推測されるという。
職種別では「ITエンジニア」、企業規模では従業員「3000名以上」の企業で適応状況が特に低下していることが特徴的。キャリア入社者全体の離職意向はわずかに低下した一方で、現在の部署から異動したいと考える人が増えており、職務への適応に課題を抱えている層の増加が示唆される。
また、同調査結果からは、キャリア入社者が本格的な壁にぶつかるのは入社後半年以降であることも分かり、今後のキャリア入社者のオンボーディングでは、初期教育だけでなく半年以降に訪れる壁を意識した支援設計や、入社前の段階から職務に関してできるだけ正確な情報を提供すること、適応課題が生じやすい部署や職種を意識した重点的なサポートがより重要になると、同社は述べている。
調査結果のサマリは次のとおり。詳細は、リクルートマネジメントソリューションズのWebページを参照のこと。
- キャリア入社者の組織適応の水準が低下している
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- 採用時に会社から「専門性を生かして即戦力で活躍すること」を期待された「専門性重視型」の比率が減少
- キャリア入社者の最初の成功体験の時期が遅くなっている
- キャリア入社者が社内で1つ上の役割を担う時期が遅くなっている
- 組織適応の水準は、職種別で見ると「ITエンジニア」で特に大きく低下、従業員規模別では「3000名以上」の大企業で低下している
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- 「離職も考えたい」という比率はやや減少する一方、「異動したい」という比率が増加している
- キャリア入社者が本格的な壁に直面するのは「入社後半年以降」の比率が高い
- 入社前に正確な情報を伝えることが、入社後の適応を促進するうえで重要
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