日本IBMとSAPジャパンは、KDDIの新たな人事制度の実現を推進するタレントマネジメントシステムとして、2021年4月より「SAP SuccessFactors」が利用開始されたことを発表した。日本IBMはKDDI版ジョブ型人事制度を推進するための構想策定に関するコンサルティングからシステム構築までを行った。システムの利用対象者数は、KDDIプロパー全社員に該当する約1万7000名。
SAP SuccessFactorsを利用したタレントマネジメントシステムは、オープンな人材データベース、上司と部下の継続的かつ双方向のコミュニケーションを促す仕組み、新評価制度の対応、公募・副業による人材交流の活性化など、社員一人ひとりが最大限の能力を発揮するための人材管理・育成の機能を備える。KDDIでは同システムを核として、KDDI版ジョブ型人事制度へのシフトを促進するとしている。
日本IBMは、SAP SuccessFactorsの導入支援に数多くの実績を持つほか、同ツールの自社利用でノウハウを蓄積してきた。タレントマネジメント領域における豊富なスキルや知見もある。また、通信業界における深い洞察やデータ分析の専門家などを有している。今回、これらを生かしながら、構想策定からシステム導入、保守運用までのワンストップの支援を行った。また、SAP SuccessFactorsの導入経験をもとに作成した標準テンプレートを活用し、システム要件をまとめ、プロトタイプの作成や確認を行いながら開発を進めた。さらに、SAP SuccessFactorsの標準機能の最大限の利用を基本方針に据えてプロジェクト管理を行い、追加開発を避けることで、限られた期間で複数モジュールを一括して導入するビッグバン導入を実現できたという。