転職サービス「doda(デューダ)」は、2021年4月の転職求人倍率をまとめた「doda 転職求人倍率レポート」を発表した。
2021年5月の転職求人倍率は、前月比-0.03ポイントの1.85倍となった。求人数は前月比102.1%、前年同月比116.2%。転職希望者数は前月比103.6%、前年同月比127.2%。
業種別では、「その他」を除く8業種のうち、「IT・通信」「メディア」「メーカー」「商社・流通」「小売・外食」「サービス」の6業種で前月より求人数が増加した。求人の増加率が最も高かったのは「メディア」(前月比107.6%)、次いで「商社・流通」(前月比105.5%)。職種別では、11職種のうち「営業系」「企画・管理系」「技術系(IT・通信)」「技術系(電気・機械)」「専門職」「クリエイティブ系」「事務・アシスタント系」の7職種で求人数が前月より増加した。求人の増加率は、高い順に「営業系」(前月比106.5%)、「事務・アシスタント系」(前月比106.4%)となった。
doda編集長 喜多恭子氏は、今回の調査結果を受けて次のように述べている。
「5月の求人数は、前月比で微増しました。昨年5月から新型コロナウイルス感染拡大の影響により減少が見られたため、前年同月比では大幅に増加し、コロナ前の2019年同月比では84.0%まで回復している状況です。要因として、新年度の募集が本格化したことに加え、一部企業では新型コロナウイルスのワクチン接種後の景気回復を見据えた採用活動が始まったことが考えられます。
一方、転職希望者数も前月比で微増し、前月に引き続き過去最高値を更新しました。求人倍率は、転職希望者数の増加幅が求人数のそれを上回ったため、前月より下降しています。
6月は、緊急事態宣言の延長はあるものの、5月と同様に採用動向への影響はほぼないとみられ、新型コロナウイルス感染拡大前の傾向と同様に求人数は横ばい、転職希望者数は微増する見込みです」(喜多氏)