パーソルキャリアは、同社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」において、2021年7月の転職求人倍率をまとめた「doda 転職求人倍率レポート」を発表した。
2021年7月の転職求人倍率は、前月比+0.29ポイントの2.15倍となった。求人数は前月比106.1%、前年同月比134.5%となった。また、転職希望者数は前月比91.7%、前年同月比101.1%だった。
業種別では、「その他」を除く8業種のうち、「小売・外食」以外の7業種で求人数が前月より増加した。求人の増加率が最も高かったのは「サービス」(前月比108.8%)、次いで「メディア」「メディカル」(いずれも前月比106.8%)だった。職種別では、11職種すべてで求人数が前月より増加した。求人の増加率は、高い順に「営業系」(前月比109.1%)、「技術系(電気・機械)」(前月比107.3%)となった。
doda編集長 喜多恭子氏は、今回の調査結果について次のように述べている。
「7月の求人数は、前月より増加しました。前年同月比では前月に引き続き大幅に増加。コロナ前の2019年同月比で92.4%まで回復している状況です。中でも、業種別では、大型ビルや高速道路施設の建て替えなどの需要により建設・プラント系で求人が増加しています。職種別では営業系職種が前月比109.1%と大幅に伸びました。要因として、前月に引き続き、新型コロナウイルスのワクチン接種が行き渡った後の景気回復を見据えた採用活動を開始する企業が増えたことが考えられます。一方、転職希望者数は、前月より減少したため求人倍率は上昇し、7か月ぶりに2倍を超えました。
8月は、引き続き首都圏などで緊急事態宣言が発出されていますが、上半期に採用予定の求人を充足させようと力を入れる時期であることから、例年どおり、採用活動がより活発化することが予想されます。加えて、IT業界を中心にコロナウイルスの感染拡大以降抑えていた未経験歓迎求人の回復もみられ、求人数は増加すると思われます。一方、転職希望者数は中長期的には引き続き増加傾向ですが、8月については、コロナの感染拡大前の年間推移と同様に微減する見込みです」(喜多氏)