データサイエンティスト協会 スキル定義委員会は、11月16日に開催した「データサイエンティスト協会8thシンポジウム」内において発表した、データサイエンティストに必要とされるスキルをまとめた「データサイエンティスト スキルチェックリスト」の第4版を公開した。
第4版は、2019年に第3版として公開したデータサイエンティストの「ミッション、スキルセット、定義、スキルレベル」および「スキルチェックリスト」を、現在のビジネス環境や実態に合わせて全面的に見直したもの。改定のポイントは大きく次のとおり。詳細はスキル定義委員会発表資料に記載されている。
- AI活用や機械学習のシステム運用、アルゴリズム、それに伴う倫理課題に関するスキル追加
- 数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラムとの整合性を調整し、★1スキルやカテゴリ・サブカテゴリ名称の大幅見直し
- ライブラリ活用やクラウドサービスの一般化に伴うスキルの更新。特に、★1スキルの相対的増加
- 各領域のカテゴリ、サブカテゴリや領域をまたがるスキル、必須スキルの見直し
- 全体として528項目から572項目へ
また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が定める「ITSS+(プラス)」の「データサイエンス領域」において、同協会と共同で2017年4月に発表した「タスクリスト」の更新も併せて実施し、「2021年版 タスクリスト ver.3」も発表した。
同タスクリストは、各スキル要件がどのようなプロセスに必要とされるかを整理した横断的な内容で、ITスキル標準(ITSS)の新領域「データサイエンス領域」にて採用された「スキルチェックリスト」を補完するものとなっている。プロセスの全体観と必要なスキル項目がセットで明確化されることを通じ、いっそう習得、スキルの利活用に向けた道筋が明確化することが期待される。
なお、以前のバージョンと比較したスキルチェックリスト、タスクリストに関しては2021年11月中に追って発表。また、来年度のデータサイエンティスト検定はこの更新版に基づき、検定範囲を更新する予定。