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23年度の有給取得率は75.7% 残業時間が長い企業ほど、有給取得率が低い傾向に—ジョブカン調べ

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 DONUTSは、同社が提供するクラウド型勤怠管理システム「ジョブカン勤怠管理」の勤怠管理データから、2023年度の打刻実績・有給休暇取得実績を抽出し、正社員の「有給休暇」「残業時間」「特別休暇」などに関する集計を実施した。

有給休暇取得率と残業時間について

 同調査全体の年間平均有給休暇取得率は75.7%で、従業員「1~29人」以上の企業は74.9%、「30~99人」規模の企業で76.4%、「100~299人」規模の企業で78.7%、「300~999人」規模の企業で74.5%、「1000人以上」の規模の企業で69.7%という結果となった。

 また、2023年度の月平均残業時間は11.6時間で、従業員「1~29人」以上の企業は11.6時間、「30~99人」規模の企業で11.8時間、「100~299人」規模の企業で11.5時間、「300~999人」規模の企業で12.0時間、「1000人以上」の規模の企業で7.2時間となった。

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 業種別に見ると、年間平均有給休暇取得率は「マスコミ・出版・放送」が82.3%、「医療」が80.6%、「レジャー・エンターテイメント」が80.4%と80%を超える高い水準で、「整備・修理」が60.9%、「運輸・物流」が61.8%と比較的低い水準にとどまった。

 また、業種別の月平均残業時間は「介護・福祉」が6.6時間と最短で、「医療」の7.9時間、「金融」の9.5時間などの業種は残業時間が短い。一方で、「建設・土木」の15.9時間、「マスコミ・出版・放送」の16.2時間、「運輸・物流」の18.0時間、「整備・修理」の20.5時間と、この4業種は月平均残業時間が長いことが分かった。

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残業時間と有給休暇取得率の関係

 月平均残業時間と年間有給休暇取得率の関係性について分析を行ったところ、月平均残業時間が「10時間未満」の企業の年間有給休暇取得率は76.8%、「10時間以上20時間未満」の企業で78.2%、「20時間以上30時間未満」の企業で74.6%、「30時間以上40時間未満」の企業で61.2%、「40時間以上50時間未満」の企業で59.6%、「50時間以上」の企業で58.2%と、月平均残業時間が長いほど、年間有給休暇取得率が低いという傾向が確認された。

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有給休暇取得時期のピーク

 有給休暇は、5月、8月、12月、1月に取得数が多い結果となり、連休に合わせて取得する傾向が強いことが推測されると同社は述べている。

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 より細かく週ごとに取得数を確認した結果、ゴールデンウィークなどの大型連休がある5月1週、夏休みとお盆のタイミングが重なる8月3週、年末年始連休と重なる12月5週と1月1週に有給取得数が増加していることが分かった。

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特別休暇について特別休暇の設定数

 厚生労働省が「働き方・休み方改革」として推奨している特別休暇を設定している企業は多く、今回の調査対象となった企業の約7割がなんらかの特別休暇を設定していた。特別休暇設定企業の設定数を平均すると、1社あたり5.2個の特別休暇があり、最大で30個の設定を行っている企業も存在した。

 また、設定数の分布は「1~5個」設定している企業が63.5%、「6個~10個」設定している企業が25.4%、「11~15個」設定している企業が7.8%、「16~20個」設定している企業が2.3%、それ以上の個数を設定している企業は全体の1%未満という結果となった。

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特別休暇の種類

 特別休暇の内容には、2024年度内にも法改正が予定されている「育児・介護休業法」にも関連した「看護休暇(子の看護休暇)」「介護休暇」「男性の育児休業(パパ育休)」などが多く設定されており、企業側の意識の高さがうかがえた。

 また、「記念日休暇(誕生日、結婚記念日など)」「推し休暇」「エンタメ休暇」など、各企業の企業文化を体現するユニークな特別休暇を設定している企業も多くあった。

 なお、調査の概要は次のとおり。

調査概要
  • 調査対象:ジョブカン勤怠管理利用企業(※)
  • 調査内容:企業の有給休暇、残業時間、特別休暇に関する実態調査
  • 調査方法:ジョブカン勤怠管理の利用実績データを一部抽出
  • 抽出期間:2023年4月1日〜2024年3月31日

(※)2023年4月1日~2024年3月31日に就労実績のある社員(アルバイトなどの非正規雇用を除く)がいる企業を対象に一部抽出(社数:6059社、人数:16万4336人)

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労務管理から戦略人事、日常業務からキャリアパス、HRテクノロジーまで、人事部や人事に関わる皆様に役立つ記事(ノウハウ、事例など)やニュースを提供しています。

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