準備フロー
この資格の受験対象者の項目に記載されているように、1年以上AWSの業務に携わっている方であれば、そのまま受験しても合格は可能かもしれません。ただ、業務でAWSにあまり携わっていない方や、業務で扱うサービスが偏っている方は、しっかりとした準備が必要です。お勧めの準備作業は次のとおりです。
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自己学習
- AWS提供のドキュメントによる自己学習
- ご自身のAWSアカウントを使用しての実機操作
- AWSトレーニングの受講
- 模擬試験の受験
1. 自己学習
AWSからは多くのドキュメントが提供されており、それを参照しながら自己学習を進めていく方法です。逆に、提供されているドキュメントが多すぎて、AWSの初心者の方はどれから手を付けたらいいか、分からなくなりがちです。
自己学習向けには、試験範囲に含まれるAWSサービスのBlackBeltシリーズのドキュメントをお勧めします。具体的には、次のドキュメントです。
- EC2
- VPC
- EBS・インスタンスストア
- S3
- Glacier
- IAM
- CloudTrail
- CloudWatch・CloudWatch Logs
- Elastic Beanstalk
- OpsWorks
- CloudFormation
- AutoScaling
- ELB
- Route53
その他、受験にあたって参考になりそうなBlackBeltシリーズも、紹介しておきます。
- 利用者が実施するAWS上でのセキュリティ対策
- 基本から理解する、AWS運用監視
- AWSでDRを構築しよう
- AWS上でのネットワーク構築
- 貴重なデータを守るクラウドバックアップの実現
- AWS料金の見積り方法
- リザーブドインスタンス&スポットインスタンス
- AWS CLI & AWS Tools for Windows Powershell
注意!
BlackBeltシリーズのドキュメントは定期的に更新されるため、確実に最新のものを閲覧するためには「クラウドサービス活用資料集」から資料を入手されることをお勧めします。
BlackBeltシリーズのドキュメントでは、AWSのSolutions Architectの方々が、ご自身が得意なサービスについて、概要から深いところまで詳細に紹介しています。日本語のドキュメントの中では最も分かりやすく、かつ細かいところまで紹介しているものの1つです。私は受験前に試験範囲のサービスのBlackBeltシリーズの内容をできるだけ覚えて臨んだのですが、これはBlackBeltシリーズに載っていたなと感じる問題が多かったです。
また、AWS Certified SysOps Administrator - Associateの試験ガイドには、試験の準備方法として、AWSホワイトペーパーの参照も推奨しています。どれもページ数が多くてたいへんですが、受験前にご一読をお勧めします。
- セキュリティプロセス概要
- クラウドのストレージオプション
- 障害復旧を目的としたAmazon Web Servicesの使用
- アマゾン ウェブ サービスの概要
- Amazon Web Services: リスクとコンプライアンス
- クラウドコンピューティングのアーキテクチャ:ベストプラクティス
以上が自己学習を行う際に使用をお勧めするAWSのドキュメントです。ただ、ドキュメントを見て単純に覚えるだけといった学習方法ですと、知識の定着が甘くなり、短時間のうちが忘れてしまいがちです。また、繰り返しになりますが、試験では、実務経験を一定以上積んでいれば正答できる問題が比較的多く出されます。逆に、ドキュメントレベルでの学習にとどまっていると、スムーズに正答を導き出すことが難しくなります。
そこで、ドキュメントでの自己学習時にはAWSアカウントをとり、実機で操作してみることを強くお勧めします。これにより、AWSの各機能が強く印象に残りますし、試験で問題文や選択肢を見たときに、実際にできることとできないことをスムーズに区別できるようになり、正答率を高められます。本稿では様々な学習方法を紹介していますが、個人的にはこの「実機操作」が一番お勧めです。