AUTOCAREは、介護・福祉業界に関わる人々がITの基礎を理解し、ITシステムの導入・運用までを自ら行えることを認定する資格「介護ITインストラクター」を設立する。また、昨今のコロナの状況を踏まえ、介護ITインストラクター(初級)の資格をオンラインで取得できる「介護ITオンライン勉強会」を始めた。学習方法には、受講者が発表をしながら進めることで理解を定着させるスタイル(反転学習)を導入。これにより、ITスキルとインストラクション能力を身に付ける。
新型コロナウィルスの感染拡大を契機に、これまでIT化が遅れていた介護業界でもIT導入の機運が高まってきた。対面、接触に頼ってきたこれまでの仕事の進め方だけでは、感染予防と介護サービスを両立することができない。しかし、問題は技術よりも人の方にある。ITに苦手意識を持つ介護従事者も多く、だからといってベンダーに丸投げでITを導入しようとしても、運用コストが高くなる一方。こうした現状を踏まえて、介護・福祉業界に関わる人々がITのスキルを身に付け、ITシステムの導入・運用までを自らサポートできる介護ITインストラクター資格を設立するに至ったという。
介護ITインストラクターには、初級(基礎的ITスキル)、標準(IT教育スキル)、上級(統計・業務改善スキル)の3つのレベルがある。標準まで修了すれば、介護ITインストラクターとして認定され、介護・福祉に関するITシステムの導入・運用の一端を担うことができる。これにより、ITベンダーが介護ITインストラクターに報酬を支払う、または介護ITインストラクターが所属する施設へのシステム費用を割り引く、といった仕組みを整えることも可能になる。
所定の講習を修了したインストラクターに登録してもらうことで、ゆくゆくは介護ITインストラクターの経済的な自立も目指す。また、上級と連携して、文部科学省「Society5.0に対応した高度技術人材育成事業」のenPiT-everiプログラムも用意されている。これにより、さらに高度な大学院初級レベルの社会人教育にも接続される。