金融データプロバイダーのリフィニティブは、ダイバーシティ&インクルージョンインデックス(以下「D&I指数」)でランク付けされた、2020年の世界で最も多様性と受容性を備えた企業の上位100社を発表した。本指数のレーティングは、世界の時価総額の80%余りを占める1万社近くの企業について、450件超の「環境・社会・ガバナンス(ESG)」のデータ項目の相対的なパフォーマンスを透明かつ客観的に測定し、重要でかつ差別化されたインサイトを提供するためにデザインしたという、同社のESGデータによって行われている。
今年のD&I指数で上位100社をリードした業界は、18社が含まれた銀行・投資サービス・保険、次いで9社の医薬品業界、また通信サービス、専門小売店業、個人・家庭用品がそれぞれ7社。国別では、20社の米国がトップで、英国が13社、オーストラリアが9社、それにカナダとフランスが7社と続いた。
日本企業ではソニーが13位で最も順位が高く、それに資生堂と野村ホールディングスも上位100社の中に入った。アジア・太平洋地域の企業を対象にしたランキングでは、ソニーがトップに輝き、資生堂が5位、野村ホールディングスが17位。
D&I指数は、「ダイバーシティ(多様性)」「インクルージョン(受容性)」「人材開発」「論争・物議」の4項目それぞれで評価し、スコアを割り当てる革新的な分析手法を採用。4項目にまたがってスコアを得た企業のみ総合スコア(各部門のスコアの平均)が割り当てられる。その中で、総合スコアが最も高い上位100社がインデックス構成銘柄に採用される。
今回の報告におけるハイライトは以下のとおり。
- 文化的に多様性を有する取締役の数は過去5年で増加したものの、30%前後にとどまる
- 文化ならびに性別で多用性な観点では欧州・中東・アフリカ(EMEA)の企業がリード
- 地域別では、アフリカ企業では管理職の平均34%を女性が占める
- 柔軟な雇用体系を有する企業数は過去5年間で54%増加
- キャリア開発の方針を採用した企業は過去5年で25%増える
順位 | 社名 | スコア |
---|---|---|
1 | BlackRock, Inc. | 81.00 |
2 | Natura & Co Holding SA | 80.25 |
3 | Accenture Plc | 80.00 |
4 | Royal Bank of Canada | 79.00 |
5 | Industria de Diseno Textil SA | 78.50 |
6 | L'Oreal SA | 78.00 |
7 | Allianz SE | 77.75 |
8 | Telecom Italia SpA | 77.75 |
9 | Novartis AG | 77.50 |
10 | Bank of Nova Scotia | 77.25 |
11 | CCC SA | 77.25 |
12 | HERA SpA | 77.00 |
13 | SONY Corp | 76.75 |
14 | Toronto-Dominion Bank | 76.00 |
15 | Owens Corning | 76.00 |
16 | HP Inc | 75.75 |
17 | Enel S.p.A. | 75.25 |
18 | Estee Lauder Companies Inc | 75.25 |
19 | Societe Generale SA | 75.25 |
20 | Vodafone Group plc | 75.00 |
21 | Telefonica SA | 74.75 |
22 | Infrastrutture Wireless Italiane SpA | 74.75 |
23 | Roche Holding Ltd. | 74.50 |
24 | Home Product Center PCL | 74.50 |
25 | Salvatore Ferragamo SpA | 74.50 |