月刊総務は、全国の総務担当者を対象にモチベーションに関する調査を実施し、253名から回答を得た。調査期間は2020年10月20日〜10月26日。
調査結果の詳細は以下のとおり。
94.5%が新型コロナウイルスの感染拡大以降、社員同士が対面で会う機会が減った
新型コロナウイルスの感染拡大以降、社員同士が対面で会う機会に変化があるか尋ねたところ、「とても減った」「やや減った」が合わせて94.5%と、ほとんどの会社で社員同士が対面で会う機会が減っていることが分かった。
2020年は対面での社内イベントが全体的に減少。特に「新年会・忘年会」「歓送迎会」が2019年と大きな差
対面で実施した社内イベントについて、2019年に実施したものと2020年に実施した・これから実施予定のものを聞いたところ、2020年は全体的に減少傾向で、特に「新年会・忘年会」「歓送迎会」は2019年と2020年で実施状況に大きな差があることが分かった。
2019年は70.8%がオンラインでの社内イベント実施なし。今年は半数以上が社内研修をオンラインで実施
オンラインで実施した社内イベントについて、2019年に実施したものと2020年に実施した・これから実施予定のものを聞いたところ、「何も実施していない」は2019年が70.8%だったのに対し2020年は22.5%と、8割近くの企業が何かしらの社内イベントを実施・あるいは実施予定であることが分かった。また、実施内容は「社員研修」が52.2%で最も多く、社員研修は対面からオンラインへの移行が進んでいることが分かった。
社員同士で顔を合わせる機会が減ることで「モチベーションに影響がある」は82.6%
社員同士が顔を合わせる機会が減ることで、モチベーションに影響はあると思うか尋ねたところ、「ある」が82.6%、「ない」が17.4%という結果になった。
テレワークで72.3%が「気軽なコミュニケーションが取りにくくなった」
テレワークを実施している企業に対し、テレワークの推進により気軽なコミュニケーションの取りやすさに変化があるか尋ねたところ、「取りにくくなった」が72.3%、「変わらない」が19.2%、「取りやすくなった」が8.5%という結果になった。
テレワークで84.2%が「会社と社員とのつながりに課題を感じている」
テレワークを実施している企業に対し、テレワークの推進により、会社と社員とのつながりに課題を感じているか尋ねたところ、「感じている」が84.2%、「感じていない」が15.8%という結果になった。
テレワークで79.1%が「会社の方向性を社員に伝えにくくなった」
テレワークを実施している企業に対し、テレワークの中で、会社の方向性を社員に伝えることができていると思うか尋ねたところ、「とても伝えにくくなった」「やや伝えにくくなった」が合わせて79.1%と、約8割の企業がテレワークにより会社の方向性を社員に伝えにくくなったことが分かった。
会社の方向性を伝えにくくなったことで、95.7%が「社員のエンゲージメントが低下」
前問で伝えにくくなったと回答した企業に対し、会社の方向性を伝えにくくなったことで社員のエンゲージメントに変化はあるか尋ねたところ、「とても低下している」「やや低下している」が合わせて95.7%と、ほとんど企業が社員のエンゲージメント低下を感じていることが分かった。
月刊総務では今回の調査から、テレワークにより社員同士が対面で会う機会が減ったことなどを要因として、モチベーションやエンゲージメントの低下という課題が生じていることが分かったと分析。この約半年間で急激に進んだテレワークが、これからのニューノーマルな働き方として定着しつつあることで、社員のモチベーションやエンゲージメントの低下などの問題が顕在化し始めているとする。そのため総務は、社員の声を吸い上げて経営にフィードバックするとともに、コミュニケーション施策を状況に合わせてアップデートしていくことが求められると述べている。