ビズリーチが運営する転職サイト「ビズリーチ」は、「レジュメ検索トレンドランキング2020」を発表した。同ランキングは、2020年に企業の採用担当者とヘッドハンターがレジュメを検索する際に使用したキーワードのうち、2019年と比較して検索数が上昇したキーワードを算出している。
2020年は、新型コロナウイルス感染症の拡大を機にさまざまな業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進んだことから、DX関連のキーワードによる検索数が上昇した。「DX」というキーワードの検索数は昨年の27.3倍となり、また上位には「SaaS」「クラウド」などのキーワードもランクインしている。さらに、ビズリーチにおける2020年7月から9月のDX関連求人が2019年同期比1.5倍に増加していることからも、コロナ禍の影響下で採用活動を見直した企業も多い中、デジタル人材の採用活動は活況であったことが分かる。
また、「2020年 キーワード」4位の「DX」と一緒に検索されるキーワードを分析したところ、「データ解析」や「BI(ビジネスインテリジェンス)」「アナリティクス」などの技術系の分野に限らず、「IT戦略」「業務改革」「MA(マーケティングオートメーション)」などがランクインする結果となった。多くの企業が、エンジニアだけではなく、DXを推進できるビジネス領域の即戦力人材を必要としていることがうかがえる。
さらに、「2020年 キーワード」1位の「SaaS(Software as a Service)」と一緒に検索されるキーワードを分析したところ、「インサイドセールス」や「CS(カスタマーサクセス)」といったキーワードがランクインした。顧客を訪問せずに、電話やWeb会議システムを使って営業活動を行うインサイドセールスや、サブスクリプション型のビジネスの増加により、営業という職種の中でも求められるスキルが変化していることも分かる。
ITインフラをクラウド化する企業が増えている中で、ITエンジニアに求められる技術も変化している。「2020年 キーワード」2位の「クラウド」と一緒に検索されるキーワードには、「Azure(Microsoft Azure)」「GCP(Google Cloud Platform)」「AWS(Amazon Web Services)」といった米巨大IT企業のクラウド製品名が並んでいることから、こうしたプラットフォームを活用し、ソフトウェアを開発・運用するスキルを持つ人材が求められていることがうかがえる。