ネットオンは、同社のクラウド型採用サイト作成ツール「採用係長」の登録ユーザーである中小企業の採用担当者を対象に、履歴書のデジタル化の現状を明らかにするための実態調査を2021年5月7日~5月20日まで実施。408の有効回答を得た。
2020年から続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって、はんこの電子化など企業活動のさまざまな部分のデジタル化に拍車がかかる中、採用や選考で使用する履歴書は従来の習慣で紙や手書きで受け付けているという企業は少なくない。そういった状況の中で、実際にどれくらいの中小企業が履歴書をデジタル化しているのか、手書きや紙の履歴書を受け付ける理由などについて調査した。
履歴書の受領形態について聞いたところ、「紙とデータのどちらでも可」と回答した企業は60%。「データのみ」と回答した企業は3.9%と非常に少なく、「紙のみ(郵送・手渡しなど)」と回答した企業は32.6%となった。
続いて「履歴書の書き方」についての設問では、「手書きもデータ入力も両方可」とした企業が最も多く85%。「手書き」と答えた企業は9.6%、「データ入力」と答えた企業は2.7%となった。多くの応募者を獲得するために、履歴書の形式にこだわらずに選考を進めている実態が分かる。
「これから履歴書のデータ化は一般化するか」という設問では、「まぁまぁ思う」という回答が最も多く39%となり、「とても思う」と合わせると、履歴書のデジタル化が進むと考える企業は63%にものぼった。
履歴書のデジタル化が進むと思う理由について、具体的な理由を自由回答で聞いたところ、「デジタル化・ペーパーレス化の流れがある」といった回答や、「コスト・管理コストの削減/効率化ができるから」という回答が多く見られた。逆に、デジタル化が進まないと考える具体的な理由については「セキュリティの問題」といった回答や「応募者の年齢層が幅広い」「ネット環境の整っていない人もいると思うため」といった、個別の事情に配慮した回答も多く見られた。