パーソルホールディングスは、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関する課題と取り組みに関する調査を行った。同調査は、近年多くの企業で活発化しているDXの推進状況、課題、取り組み内容について、大企業から中小企業まで約1500名の経営者・IT担当者・人事担当者を対象に調査したもの。企業区分は従業員人数が30~499名を中小企業、500~4999名を大手・中堅企業、5000名以上を超大手企業としている。調査期間は2021年4月23日~2021年4月25日。
企業規模別には規模が大きいほど対応できている度合いが高く、中小企業は3割程度にとどまる。DX推進に課題感を感じているかどうかの質問については「大手・中堅企業」が課題感を感じている割合が高かったが、対応度合いは「超大手企業」と比べると、11ポイント程度低くなっている。
DX推進の障壁としては「推進のためのスキルを持った人材を社内で育成できない」(21.1%)が1位、「セキュリティ対策に不安がある」(19.9%)が2位となった。また、予算や組織体制、業務工数といったリソース面も課題の上位にあった。
また、DX推進にあたり外部人材を何らかの形で活用する企業が、全体では67.7%となり、多くの企業がDX推進のため、外部人材を採用していることが分かる。他方、「ほぼすべて自社内の人材で対応」と答えた割合は中小企業のほうが「超大手企業」「大手・中堅企業」より高い29.9%だった。
DX推進にあたってセキュリティ対策・個人情報管理の状況では、「ある程度は対応ができている」「十分に対応ができている」を合わせると49.2%程度になるものの、そのうち「十分に対応ができている」と回答したのは全体平均で9.6%にとどまった。