リファレンスチェックとは
リファレンスチェックとは採用選考時に、前職や現職で一緒に働いたことがある第三者から、候補者の実績や在籍期間、人物像などの客観的な情報を取得し、採用判断に活かす活動です。採用のミスマッチを防ぐために行われ、面接だけでは確認できないことを調べ、面接での評価と齟齬がないかを確認します。
欧米ではすでに一般的になっており、日本でもオンライン面接が当たり前になってきた近年、広がり始めています。例えば、Google上で「リファレンスチェック」というキーワードの検索数を3年前と比較すると、その差は10倍以上となっています。
従来の身元調査と異なる点
日本では従来「身元調査」と呼ばれる形で、採用候補者のバックグラウンド(経歴)を調査することがありました。専門の調査会社が様々な手法を用いて採用候補者に問題がないかを調査するもので、採用候補者には調査の旨を伝えずに行われるのが一般的でした。しかし、2000年代の個人情報保護法の制定を機に、本人の同意なく個人情報に関する調査を行えなくなったことにより、近年では採用活動で身元調査が行われることは非常に少なくなっています。
リファレンスチェックは身元調査と混同されやすいのですが、「目的」「手法」の観点から大きく異なります。
身元調査には「怪しい」「リスクチェック」といったネガティブなイメージを強くお持ちかもしれませんが、リファレンスチェックは「オープン」「フラット」であり、採用候補者のリスクのみならず強みも確認できる活動です。不採用になる理由だけを調べるのではなく、面接などでは分からない採用候補者の働きぶりを知ることもできます。この点が大きな違いといえるでしょう。結果として、採用候補者をより深く理解し、より適切に採用判断を下せるようになります。