SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

直近開催のイベントはこちら!

HRzine×SmartHR 人材・組織活性化フォーラム

2024年12月6日(金)13:00~15:30

主要製品スペック一覧

人事業務の効率・確度・精度を高めるために欠かせないHRテクノロジー。その主な製品の機能を分野ごとに比較できる資料群です。製品検討の参考資料としてご活用ください。

eラーニング・LMS<br>主要製品スペック一覧 2024

eラーニング・LMS
主要製品スペック一覧 2024

その他のスペック一覧

人事労務管理システム<br>主要製品スペック一覧 2023

人事労務管理システム
主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム<br>主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム
主要製品スペック一覧 2023

イベントレポート《組織やチームの編成・運営》| カルチャーの重要性

日本企業の「現場」に競争力を取り戻すには組織の「風土改革」が不可欠

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

 昨今、国際競争力の低下が指摘される日本企業。その背景には「現場」の主体性が失われていることが理由の一つとして挙げられる。しかし、企業が持続的な競争優位を確立するためには、日本企業の「現場」にかつての競争力を取り戻すことが不可欠である。ところが、そのために醸成するべき「組織風土(カルチャー)」の重要性に気づいていない日本企業が多いという。日本企業の現場力を高めるために、どのように組織風土(カルチャー)を改革していくべきか──。本稿は、累計30万部の大ベストセラー『現場力を鍛える』『見える化』の著者であり、株式会社シナ・コーポレーション 代表取締役の遠藤功氏がUnipos主催のイベントで講演した様子をレポートするものである。

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

遠藤 功

遠藤 功(えんどう いさお)氏
株式会社シナ・コーポレーション 代表取締役

早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機、複数の外資系戦略コンサルティング会社を経て、現職。2006年から2016年まで早稲田大学ビジネススクール教授を務めた。2020年6月末にローランド・ベルガー会長を退任。同年7月より「無所属」の独立コンサルタントとして活動している。多くの企業で社外取締役、経営顧問を務め、次世代リーダー育成の企業研修にも携わっている。
SOMPOホールディングス株式会社社外取締役。株式会社ネクステージ社外取締役。株式会社Epsilon Molecular Engineering社外取締役。株式会社ドリーム・アーツ社外取締役。株式会社マザーハウス社外取締役。三菱電機株式会社、住友林業株式会社、ソシオークホールディングス株式会社などの顧問を務めている。
15万部を超えるロングセラーである『現場力を鍛える』、『見える化』(いずれも東洋経済新報社)をはじめ、『生きている会社 死んでいる会社』、『現場論』(いずれも東洋経済新報社)、『新幹線お掃除の天使たち』(あさ出版)、『ガリガリ君の秘密』(日本経済新聞出版社)など、ベストセラー書籍多数。2022年7月に『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える』(東洋経済新報社)を刊行。

風土改革とは何か? なぜ必要なのか?

 「風土改革とは、一言でいえば『組織の主体性を取り戻すこと』です。もともと日本企業は現場が強く、現場が主体となって動いていました。ところがいつの間にか、本社主導のトップダウン型の組織になってしまった。本来、価値を生み出す力は“現場”にあるはずなのに、現場は命令や指示がないと動けなくなっている。それでは日本企業は復活できるわけはありません」(遠藤氏)

 日本企業の競争力を取り戻すこと。それが風土改革の目的だという遠藤氏。だが、実際は何をすればよいのか分からないというのが企業の本音ではないだろうか。30年以上にわたり経営コンサルタントとして数多くの企業を支援してきた遠藤氏も、風土改革は「業務改革や戦略プロジェクトよりも難題である」と語る。

 「皆、風土に問題があると自覚しているんです。ところが、風土というものの実態が分かっていない。ある人は、風土を組織文化と呼び、ある人はカルチャー、社風と呼ぶ。言葉の概念、定義がバラバラだからこそ皆、戸惑ってしまうのです。しかし、組織風土と組織文化は明確に違います。まずはベースとなる組織風土が健全でなければ、組織文化は形成されません。そして、組織文化が形成されると現場力、組織能力が高まるのです。そのように理詰めでアプローチすることが必要です」(遠藤氏)

 遠藤氏がそう思うに至った理由は、実際に多くの現場に足を運び、現状を見てきたからだ。

 「『現場力が何より大事だ』と考え、何年にもわたってさまざまな企業の現場を視察しました。ところが、現場には活力がない。何か問題があるのではないかと……。すると案の定、日本を代表するような企業で不正、不祥事が起きてしまった。そういった不正や不祥事は、第三者委員会の調査結果によると、どの会社も『組織風土に問題がある』と指摘されています。つまり、不正や不祥事に手を染めなければならないほど現場が追い込まれていたのだということ。だからこそ、経営の最重要事項として風土改革を捉えなければならない」(遠藤氏)

 「人と同じく組織にも感情がある」という遠藤氏。組織の感情がネガティブになるにつれて、社員は言いたいことが言えず、やりたいことができなくなる。新しいことにチャレンジしなくなる。現場は競争相手に対してファイティングポーズを取らなくなる。前向きで、主体的な組織の感情を取り戻さなければ、組織はどんどん活力を失ってしまう。

[画像クリックで拡大表示]
[画像クリックで拡大表示]

 そもそもなぜ、組織の感情がネガティブになってしまうのか。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー


次のページ
「実行」が世界のトレンド、そのために現場力を高める

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
イベントレポート《組織やチームの編成・運営》連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山田 優子(ヤマダ ユウコ)

神奈川出身。新卒で百貨店内の旅行会社に就職。その後、大阪に拠点を移しさまざまな業界・職種を経験してきたが、プロジェクトベースの働き方に魅力を感じて2018年にフリーライターに転向。現在はビジネス系取材記事制作を軸に活動しながら、チームで商品企画・開発にも挑戦中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
HRzine
https://hrzine.jp/article/detail/4497 2022/12/21 08:00

Special Contents

AD

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

2024年12月6日(金)13:00~15:30

イベントカレンダーを見る

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング