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優秀な人材が外資系企業へ流れた時代
かつて、偏差値が高い有名大学の卒業生は、東証一部の大手企業に就職するのが当たり前だった時代があった。しかし、この10数年で採用状況は大きく変化し、ベンチャー企業、特にITベンチャーに就職する高学歴学生が一気に増えた。東大生が数十人規模のベンチャーに行く事例が出てきたのだ。
ベンチャー企業に就職する人は、大企業に内定できない人が行くところというイメージを持っている方も少なくないと思う。しかし、自らベンチャーに就職する人が登場し始めたのは、まぎれもない事実だ。
「待遇は良いものの組織が官僚的である財閥系の日系大手には行きたくない」と考える、アントレプレナーマインドにあふれた人の受け皿に関して言うと、2000年以前はリクルート社がその役割を担っていた。
その後、エリートの就職先であり一生安泰と言われた日系大手ではない選択肢が、21世紀に入って登場した。
まず第一の変化として、外資系企業が新しい選択肢になった。マッキンゼー、ボストン コンサルティング グループ(BCG)、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーが、いつの間にか学生の人気就職先として挙がるようになった。日系企業よりも高い給与を、月収ではなく年収で記載した英語の契約書が提示され、多くの学生がつられていった。
そしてベンチャーも人気就職先へ
その後、10年ほど前から、今度はITベンチャーが高学歴学生の人気就職先の1つとして挙がるようになった。理由はいくつかある。