CompTIAは、グローバルでITエンジニアのスキルをベンダニュートラルに認定する資格。CompTIA Server+はそのうちの1資格で、18か月~24か月のIT実務経験を持つエンジニアを対象として、サーバーの構築、保守、トラブルシューティング、セキュリティ、仮想化を含むサーバーのハードウェアとソフトウェアテクノロジーを保守・運用するためのスキルと知識を評価する。CompTIA Server+の取得者は、環境問題への配慮、災害復旧や一般的なセキュリティ手順と対応の重要性の理解、専門用語やコンセプトの理解、サーバーの役割や仕様、IT環境の様々な変化の影響と対応についても理解していることを証明できるという。
CompTIA Server+改訂版は、英語試験が先行して昨年7月より配信中。今回の日本語試験の配信開始に伴い、現行のCompTIA Server+は、7月31日をもって配信を終了する。
仮想化、データセンター、ソフトウェア・ディファインド・ネットワーク、セキュリティリスク、NASなどのテクノロジーやトレンドは、企業におけるサーバー環境は、劇的な進歩を遂げました。仮想化の利用が増えることにより、多くのIT部門はデータセンターとしての役割も担うこととなります。
今回の改訂では、サーバー関連の技術について最新の用語、テクノロジーを反映。インストール、設定、管理、トラブルシューティングなど全ての分野で、より実践に近い形での出題に改めた。また、今回の改訂で拡張された項目や新たな項目とその理由を、次のように説明している。
- 仮想化
- 仮想化されたサーバーの保守・運用では、インストールからハードウェアのリモート管理まで様々なスキルが必要。仮想化の利用が増えることにより、多くのIT部門はデータセンターとしての役割も担うこととなる。
- ストレージ
- Storage Area Networks(SAN)よりも、容易にセットアップやメンテナンスができることからNetwork Attached Storage(NAS)がより多く利用されていることを反映。
- セキュリティ
- 従来からのセキュリティ知識をはじめ、物理的なセキュリティ制御と新たな脅威、またこれらの脅威に対抗するためのツールなど最新のセキュリティ知識を追加。
- ソフトウェア・ディファインド・ネットワーク(SDN)とクラウド
- クラウドコンピューティングが広く活用されるに伴い、サーバーネットワークに新たな複雑性と課題が生じている。
- トラブルシューティング
- サーバーに関連する障害の特定と解決に役立つサーバーエンジニアとしての有効な知識の習得を目指す。
CompTIA Server+試験の受験料は、3万2600円(税別)。全国のピアソンVUE認定会場で受験できる。
なお、CompTIAは米国のIT企業が共同で運営する組織で、CompTIA Server+試験の作成委員会メンバーには、3Com、Adaptec、Course Technology、Compaq、Heathkit、Hewlett-Packard、IBM、Intel、MTTC、Marcraft Int'l、NexInnovations、Novell、StorageTek、Sybexなどが名を連ねている。