イー・コミュニケーションズは、従業員1000名以上の大企業に勤めるeラーニング担当者を対象に、eラーニング担当者の本音調査を実施した。
約9割がeラーニングの効果について「上層部から説明を求められることがある」
経営層や上司(以下、上層部)から「eラーニングの効果」について説明を求められることがあるか質問したところ、「頻繁にある」が26.1%、「たまにある」が59.5%となった。
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上層部から求められる効果は、「業務への活用度」や「テストの正答率」が約6割
前問で、「頻繁にある」「たまにある」と回答した人に対し、上層部から求められる「eラーニングの効果」はどのようなものか聞くと、「業務への活用度」が58.9%で最も多く、次いで「テストの正答率」が56.8%、「受講率や修了率」が51.6%と続いた。
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91.6%が、上層部からeラーニングの効果を質問され「説明に困った」経験あり
さらに、上層部から「eラーニングの効果」について質問された際に、説明に困った経験はあるか聞いたところ、「ある」が91.6%、「ない」が8.4%という回答となった。
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eラーニングを実施する際に、社員の中で「形だけの受講」が発生している
eラーニングを実施する際、社員の中で「形だけの受講(内容を理解せず、単に修了のためだけに受講する行為)」が発生していると感じる割合はどの程度か質問したところ、「80%以上」が10.8%、「60~79%」が32.5%、「40~59%」が32.4%となった。合わせて約8割が、「形だけの受講」が「40%以上発生している」と感じていることが分かった。
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「形だけの受講」が発生する主な原因、「学習内容への関心の低さ」が65.1%
前問で「発生していると感じない」「分からない/答えられない」以外を回答した人に、「形だけの受講」が発生する主な原因は何だと思うか質問すると、「学習内容への関心の低さ」が65.1%で最多となり、次いで「業務の忙しさ」が45.3%、「研修の必要性の理解不足」が34.9%と続いた。
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91.0%が、しっかりとeラーニングを受講しているか「確認している」と回答
社員が流し見などの「形だけの受講」でなく、しっかりとeラーニングを受講しているか確認しているか質問したところ、「積極的に確認している」が29.7%、「ある程度確認している」が48.7%、「最低限の確認をしている」が12.6%となり、合わせて9割以上が確認していることが分かった。
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eラーニング受講状況の確認方法、「レポート提出」や「テストの実施」が上位
前問で「積極的に確認している」「ある程度確認している」「最低限の確認をしている」と回答した人に、どのような方法でeラーニングの受講状況を確認しているか聞くと、「レポート提出」が63.4%で最も多く、次いで「テストの実施」が53.5%、「グループディスカッション」が38.6%と続いた。
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「形だけの受講」を防ぐ対策、1位は「研修内容に関連した確認テストの実施」
「形だけの受講」をなくすために、どのような対策が最も有効だと思うか質問したところ、「研修内容に関連した確認テストの実施」が24.6%で最多となり、次いで「Webカメラやスマホカメラによるリモート監視」が21.7%、「レポート課題や実務活用課題の提出」が21.7%と続いた。
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また、自由記述のコメントでは、「しっかりとした人事制度を確立し従業員のモチベーションを上げる事が必須である」「抜き打ち試験の実施」などの声が寄せられた。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査名称:eラーニング担当者の本音調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2025年5月19〜20日
- 有効回答:従業員1000名以上の大企業に勤めるeラーニング担当者111名
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