仕上げの例題
では、ここまでのコマンドの復習を兼ねて、次の5つの例題を解いてみましょう。
問1
グループ「groupA」と「groupB」を作成してください。
問2
グループ「groupA」と「groupB」に所属する(プライマリグループは「groupA」)としてユーザ「userA」を作成してください。
問3
ユーザ「userA」のプライマリグループを「groupB」、その他のグループを「groupA」に変更してください。
問4
ユーザ「userA」のパスワードの有効期限(10日後)とパスワード期限切れ警告日数(3日)を設定してください。
問5
グループ「groupB」を削除してください。
例題の解答
問1の正解
# groupadd groupA # groupadd groupB
問2の正解
# useradd -g groupA -G groupB userA
問3の正解
# usermod -g groupB -G groupA userA
問4の正解
パスワードの有効期限は「パスワード最終更新日時+最大パスワード変更可能日数」です。10日後を有効期限にする場合、今作成したユーザであれば「最大パスワード変更可能日数」を10日後に指定すればよいですね。パスワード期限切れ警告日数は-W
オプションで指定できます。
# chage -M 10 -W 3 userA
問5の正解
プライマリグループに所属しているユーザがいると、そのグループは削除できません。なぜなら、今回の始めのほうで述べたように、ユーザはプライマリグループには所属していないといけないためです。groupBを削除するためには、userAのプライマリグループを変えるか、userAを削除する必要があります。
# userdel userA # groupdel groupB
まとめ
今回はユーザとグループとパスワードの管理を行いました。使用するコマンドは比較的シンプルだったのではないでしょうか。ユーザとグループについて理解すると、「パーミッション」という概念(こちらもLinux管理における基本的な概念です)についても理解が容易になります。
次回は「シェルスクリプト」を取り上げます。お楽しみに。