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人事労務事件簿 | #66

早出の労働時間、振替休日が示されない休日出勤に割増賃金の支払い命令(東京地裁 令和6年9月17日)

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 労働時間は、当人が使用者の指揮命令下に置かれているか否かで判断されるものであり、労働契約や就業規則、労働協約などで定まるものではありません。今回紹介する事案は、会社側も把握していた時間外の早出について割増賃金を支払わなかったことで訴訟になったものです。また、この会社は日曜日の出勤についても、シフト表で事前に振替休日を明示していないのに、代わりの休日を振替休日として扱っていました。この点も併せて訴えられています。

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1. 事件の概要

 本件は、被告(以下「Yジム」)と労働契約を締結して就労していた原告(以下「X」)が、令和2年3月1日から令和4年7月31日までの勤務期間(以下「本件請求期間」)における時間外、深夜および休日の労働に対する割増賃金(以下「時間外等割増賃金」)が支払われていないと主張して、割増賃金等の支払いを求めた事案です。

 今回はさまざまな争点から、「始業時刻前の時間外労働」および「休日の振替」について取り上げます。

(1)当事者等

 Yジムは、スポーツ・健康施設の経営および運営等を目的とする株式会社であり、東京都渋谷区で予約制のパーソナルトレーニングジムを経営しています。

 Xは、平成24年10月25日、被告との間で雇用契約(以下「本件労働契約」)を締結し、以後、本件労働契約に基づき、Yジムにおいて被告の顧客に対してトレーニング指導を行うトレーナーとして就労していました。

(2)Xの労働条件

 令和2年3月1日から令和4年7月31日まで(本件請求期間)におけるXの労働条件は、次のとおりです。

  1. 賃金:月給制
    • 令和2年3月から令和3年12月まで
      基本給月額40万円、固定残業手当月額5万円、通勤費月額1万2890円
    • 令和4年1月から同年3月まで
      基本給月額39万円、固定残業手当月額5万円、通勤費月額1万2890円
    • 同年4月以降
      基本給月額50万円、通勤費月額1万2890円
  2. 賃金の支払方法:毎月末日締め、翌月10日払い
  3. 所定労働時間:業務内容とシフトに準ずる
  4. 所定休日:業務のシフトに準ずる

(3)Yジムのオープン時刻

 Yジムのオープン時刻は午前9時でした。

 Xは、Yジムから、オープン時刻の15分前(午前8時45分)までに出勤することを求められていました。

 しかし、顧客の都合に合わせ、午前8時45分より前の時刻にトレーニング指導の予約をした顧客に対応することもありました。

 また、トレーニング指導の予約スケジュールは、全件、予約表に記載されており、Yジム代表者は、予約表の記載を通じて、Xが午前8時45分より前の時刻に顧客に対するトレーニング指導を行うことがあったことを把握していました。

 そのうえ、Yジム代表者自身も、Xがトレーニング指導を行っていたのと同じオープン前の時間帯に、Yジム内の同じスペースで、顧客に対するトレーニング指導を行うこともありました。

(4)タイムカードの打刻

 Xが午前9時のオープン前に顧客に対するトレーニング指導を行う場合、午前8時30分や午前8時に開始することが多い状況でした。午前7時30分に開始することもありました。

 タイムカードは、Yジムの出社時に打刻していました。

(5)休日の振替

 Yジムは、振替休日に関する規定のある就業規則を整備していました。

 Xは日曜日に出勤することがありましたが、シフト表にはその振替休日を指定したことが読み取れる記載はありませんでした。

(6)Xの退職

 Xは、令和4年9月10日にYジムを退職しました。

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この記事の著者

坂本 直紀(サカモト ナオキ)

人事コンサルタント、特定社会保険労務士、中小企業診断士、坂本直紀社会保険労務士代表社員。就業規則作成・改訂、賃金制度構築、メンタルヘルス・ハラスメント対策社内研修などを実施し、会社および社員の活力と安心のサポートを理念として、コンサルティングを行う。
ホームページに多数の人事労務管理に関する情報、規定例、書式等を掲載中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://hrzine.jp/article/detail/7488 2026/02/20 08:00

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