SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

直近開催のイベントはこちら!

HRzine×SmartHR 人材・組織活性化フォーラム

2024年12月6日(金)13:00~15:30

主要製品スペック一覧

人事業務の効率・確度・精度を高めるために欠かせないHRテクノロジー。その主な製品の機能を分野ごとに比較できる資料群です。製品検討の参考資料としてご活用ください。

eラーニング・LMS<br>主要製品スペック一覧 2024

eラーニング・LMS
主要製品スペック一覧 2024

その他のスペック一覧

人事労務管理システム<br>主要製品スペック一覧 2023

人事労務管理システム
主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム<br>主要製品スペック一覧 2023

タレントマネジメントシステム
主要製品スペック一覧 2023

落とし穴はこれで回避! Oracle DB 12c SQL基礎 弱点克服スクール | 第6回

SQL関数振り返り ~ 文字列関数・日付関数・数値関数・変換関数・条件式・グループ関数


  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena

関数の入れ子(ネスト)

では、2問目です。

問2

次の中からエラーにならないSQLをすべて選択しなさい。

  • a. SELECT COUNT(MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE)))) FROM employees GROUP BY MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE);
  • b. SELECT MAX(SYSDATE - hire_date) FROM employees;
  • c. SELECT MAX(AVG(ADD_MONTHS(hire_date,60))) FROM employees;
  • d. SELECT MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE))) FROM employees GROUP BY MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE);
  • e. SELECT MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE))) FROM employees;

関数の引数に関数を使用することを関数の入れ子(ネスト)といいます。単一行関数では入れ子の深さ(ネストレベル、多重度とも)に制限はありませんが、グループ関数では入れ子の深さは2つまでです。したがって、COUNT-MAX-AVGとグループ関数が3つ入れ子になっている選択肢aは不正解です。

SQL> -- 選択肢a
SQL> SELECT COUNT(MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE)))) FROM employees
  2  GROUP BY MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE);
SELECT COUNT(MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE)))) FROM employees
                 *
行1でエラーが発生しました。:
ORA-00935: グループ関数のネスト・レベルが深すぎます。

次に、グループ関数の引数には、数値しか指定できないものがありました。それが、AVG(平均)とSUM(合計)です。 言い換えれば、MIN(最小値)、MAX(最大値)、COUNT(件数)の引数は数値型以外、例えば文字型や日付型でも構いません

また、日付どうしの減算は、その期間を日数(数値)で表します。したがって、選択肢bは正解です。

SQL> -- 選択肢b
SQL> SELECT MAX(SYSDATE - hire_date) FROM employees;

MAX(SYSDATE-HIRE_DATE)
----------------------
            5672.62881

MONTHS_BETWEEN関数は、指定した日にちどうしの期間を月数を戻す関数ですから、戻り値は数値です。ADD_MONTHS関数は、指定した日にちのnか月後(nが負数の場合はnか月前)を戻す関数ですから、戻り値は日付です。 だから、同じように見える選択肢c、d、eですが、選択肢cは実行エラーになり、選択肢dはエラーになりません。

SQL> -- 選択肢c
SQL> SELECT MAX(AVG(ADD_MONTHS(hire_date,60))) FROM employees;
SELECT MAX(AVG(ADD_MONTHS(hire_date,60))) FROM employees
               *
行1でエラーが発生しました。:
ORA-00932: データ型が一致しません: NUMBERが予想されましたがDATEです。
SQL> -- 選択肢d
SQL> SELECT MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE))) FROM employees
  2  GROUP BY MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE);

MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(HIRE_DATE,SYSDATE)))
-------------------------------------------
                                 -99.149442

では、選択肢dとeの違いはなんでしょう?

SQL> -- 選択肢e
SQL> SELECT MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE))) FROM employees;
SELECT MAX(AVG(MONTHS_BETWEEN(hire_date,SYSDATE))) FROM employees
           *
行1でエラーが発生しました。:
ORA-00978: `GROUP BY`句が指定されずにグループ関数がネストしています。

そうです。GROUP BY句を指定している(選択肢d)か、指定していないか(選択肢e)の違いです。 実行時のエラーから分かるように、グループ関数を入れ子(ネスト)させて使用する場合にはGROUP BY句が必要です。

よく考えてみましょう。 GROUP BY句を指定しない場合には、返される行全体を1つのグループとして処理されますよね。AVG関数なら全行の平均を求めます。結果は1行だけ戻ってきます。その値をさらにMAX関数で処理する必要はないですよね。全行の最大値を求めたいなら、AVG関数と入れ子にする必要はありません。 しかし、何らかのグループの平均を求めた上で、その中で最も大きい値というのなら、あり得ることでしょう(設問のSQLがあり得ることかどうかは別として)。

したがって、選択肢dは正解で、選択肢eは不正解です。

復習ポイント3

  • 単一行関数の入れ子は無制限。
  • グループ関数の入れ子はGROUP BY句を指定した上で、2つまで。

次のページ
設問の意図はどこかな?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
めざせオラクルマスターホルダー! Oracle DB 12c SQL基礎 弱点克服スクール連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

林 優子(ハヤシ ユウコ)

日本オラクル株式会社の教育ビジネスのスタートアップを全面的に支援し、バージョン5の頃からOracleに携わるベテラン講師として知る人も多い。Oracle認定講師を表彰するExcellent Instructorを連続受賞。1ランク上のITスペシャリスト育成を目標に、データベース分野にとどまらず「プレゼンテーション」、「ロジカルシンキング」などのトレーニングも手がけている。著書に『オラクルマスター教科書』シリーズ(翔泳社)、『プロとしてのデータモデリング入門』(SBクリエイティブ)など。その他、雑誌執筆、著書・メディア出演も多数。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
  • hatena
HRzine
https://hrzine.jp/article/detail/176 2016/09/12 19:10

Special Contents

AD

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

2024年12月6日(金)13:00~15:30

イベントカレンダーを見る

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング