クラウド人事労務ソフト「SmartHR(スマートエイチアール)」を運営するSmartHRは、新会社「株式会社Looper(ルーパー)」を設立した。Looperの代表取締役には、採用管理システム「Talentio(タレンティオ)」を運営するタレンティオ代表の佐野一機氏が就任した。Looperは、HRマネジメントシステム「Looper」の運営を予定している。
Looper設立のきっかけは、SmartHRがこれからのHRマネジメントについて考えているタイミングで、佐野氏がかねてから考えていた「人と企業の関係性を基盤としたHRマネジメント構想」をSmartHR代表の宮田氏が聞いたこと。サービス提供開始からまもなく5年を迎えるSmartHRで蓄積したBtoB SaaSのノウハウを活かすとともに、新たなHRマネジメントシステムにより働きやすい会社を増やすため、新会社設立の運びとなったという。
Looperは、企業独自の人材データベースを構築できるサービス。2020年冬の「Looper β版」公開を目指して開発我続けられている。同β版で提供予定なのは「タレントデータベース構築機能」と「求人との自動マッチング機能」。
従来の終身雇用を前提とすると、「採用活動で入社に至らなかったとき」と「退職」の2つが人材ネットワークが分断されるポイントとして挙げられるが、本来、資産として企業が保有するべきタレント(採用候補者)情報が不採用や退職によって遮断されたり、各活動の情報が一元管理されなかったりすることで、理想的な採用活動や候補者体験を提供しづらくなる。もし、「通年採用」や「退職者の再入社」「副業人材の募集」を取り入れていくと、人材ネットワークは「採用活動で入社に至らなかったとき」や「退職」では分断されなくなる。Looperはこのようにして、タレント個人と企業の関係性を集約するデータベースとして、採用活動の効果を最大化させる。
現在、SmartHR 取締役副社長・CIOの内藤研介氏がLooperのプロダクトマネージャーとしてプロダクト開発を牽引。人事領域の知見が豊富な佐野氏の協力を得てHRマネジメントの課題を定義し、さらなる社会課題の解決を目指す。