学情は、2022年3月卒業予定の大学3年生、大学院1年生7675名を対象とした「就職人気企業ランキング」を発表した。調査期間は2020年6月1日~12月6日。同社は、調査結果を以下のように述べている。
トップは3年連続、伊藤忠商事
新型コロナウイルス感染拡大の影響はあらゆる業界に波及しており、総合商社においては特に資源・エネルギー分野での減収が目立つ。その中で非資源分野にも強く、2020年4~9月期の純利益が他の総合商社を上回った伊藤忠商事が、就職人気企業ランキングでも1位の座をキープした。
「巣ごもり消費」を牽引する「食品メーカー」が人気
食品メーカーは高い人気を維持。2位の味の素、3位のアサヒ飲料をはじめ、トップ50内に13社が入った。10位には食品スーパーが好調だったイオングループが昨年から順位を60以上上げて、ランクインしている。コロナ禍での「巣ごもり消費」を牽引した業界に、学生の人気・支持が集まっていることが分かる。
ステイホームで「出版」「ゲーム」業界がランクアップ。
ランクアップが目立つのは出版業界。4位には講談社、11位には大ブームとなった『鬼滅の刃』を手掛ける集英社、16位にはKADOKAWAがランクインしている。他の出版社も含めいずれも順位を伸ばした。また、「あつまれ どうぶつの森」が大ヒットした任天堂が6位に入るなど、ステイホームの中、様々な媒体を通して家庭でも楽しめるコンテンツを提供する企業も人気を集めた。
航空・旅行は軒並み順位を下げる
2021年卒採用を中止したANA(全日本空輸)、JAL(日本航空)、エイチ・アイ・エス(HIS)など航空、旅行業界は軒並み順位を下げた。順位を下げてはいるものの、100以内にランクインはしており、「採用再開」を願う学生の想いが現れる結果となった。旅行最大手のJTBグループはトップ10に留まったが、11月下旬には2022年卒採用を「見合わせる」と発表している。2021年卒学生と同様、志望先の見直しを迫られる学生が多くなると推察される。
同ランキングのトップ30は次表のとおり。31位以下200位までの総合ランキングのほか、男女別ランキングなどの詳細な結果(PDF)は、学情のWebサイトで配布している。