パーソルキャリアは、同社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」において、2021年2月の転職求人倍率をまとめた「doda 転職求人倍率レポート」を発表した。
2021年2月の転職求人倍率は、前月比+0.09ポイントの1.92倍となった。求人数は前月比103.2%、前年同月比81.4%となった。転職希望者数は前月比98.4%、前年同月比106.9%だった。
業種別では、「その他」を除く8業種のうち、「金融」以外の7業種で前月より求人数が増加した。求人の増加率が最も高かったのは「商社・流通」(前月比119.6%)、次いで「小売・外食」(前月比110.0%)だった。また、職種別では、11職種すべてで求人数が前月より増加した。求人の増加率は、高い順に「事務・アシスタント系」(前月比110.7%)、「企画・管理系」(前月比106.3%)となった。
doda編集長 喜多恭子氏は、今回の調査結果について次のように述べている。
「2月は、1月に引き続き緊急事態宣言発令中ではありましたが、2020年4月・5月に比べると求人数への影響は少なく、6か月連続で増加しました。例年同様、年度内に採用を予定しているポジションの充足を目指し、採用活動を積極的に進めた企業があったことや、新型コロナウイルスの影響で、多くの企業が今年度の採用活動を一時中断・抑制したことを背景に、来期の採用を前倒しして早期に開始する企業が増えたことが要因として考えられます。一方、転職希望者数は、1月に大幅に増加した反動もあり微減となりましたが、依然として高い水準を維持しています。
3月の求人数は例年どおり微増または横ばいで推移し、転職希望者数は、微減または横ばいとなる見込みです。来年度の採用については、新型コロナウイルスの影響により来期の業績の見通しが立てづらく、一部の企業では採用計画が確定していない状況です。しかし、自動車メーカーや半導体メーカーなどコロナ禍でも業績が好調な企業は、2020年度に採用人数を抑えた分、2021年度の採用人数を増やす動きも出てきています」(喜多氏)