転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリアと、シンクタンク・コンサルティングファームであるパーソル総合研究所は、ジョブごとの報酬水準データを企業に提供する「Salaries.jp(サラリーズ)」のサービス提供を正式に開始した。業界・企業規模別に、職種と役割階層(グレード)に応じた人材の市場価値を把握できるようにすることで、企業の「ジョブ型雇用」への移行など人事制度の見直しや、採用力強化・離職防止に資するサービスを目指すという。
サラリーズは、「ジョブごとの報酬水準データ」を提供することで、「マーケットに準拠したフェアな処遇」の実現を図る。企業が社員を職責や職務に応じてフェアに処遇し、社員は自律的にキャリアを形成していくことで、企業とはたらく個人がフェアな関係性を築いていけるような社会の実現を目指す。
サラリーズにおける「ジョブごとの報酬水準データ」は、dodaのデータをベースに、パーソル総研のコンサルファームとしての知見、転職支援を行ってきたパーソルキャリアの知見などを活用し、機械学習による推定が有効な約100万件のデータを厳選して作成。今後は、業種や職種だけでなく、社会から評価される個人の経験・スキルを切り口として分析結果を参照できる機能などを追加予定。
同サービスの特徴は次のとおり。
- ①社員データをアップロード
- 職位や年収などの社員データをアップロードすると、サラリーズが振り分けに必要な項目を判別する。
- ②8つの「グレード」に自動振り分け
- 取り込まれた社員データは、機械学習により、自動的に8つの「グレード」に分類される。これまで人事担当者が時間をかけ、手動で行っていた「マーケット定義の職種やグレードに振り分ける」という作業がなくなり、業務の効率化が図れる。
- ③結果はグラフで出力
- 分析が完了すると、マーケットデータに基づいたジョブごとの報酬水準データをグラフで確認できる。報酬水準は、8つのグレード、90以上の業種、70以上の職種ごとに出力が可能。マーケットと自社の報酬水準を比較・分析することで、採用時の給与検討や、人事制度の見直しに活用できる。