しゅふJOB総研は「女性の管理職比率」をテーマに、主婦層を中心とする就労志向の女性にアンケート調査を行った。調査対象者はビースタイル スマートキャリアおよび求人サイト「しゅふJOB」登録者で、調査期間は2021年5月19日~5月26日。有効回答数は705名で全て女性となっている。調査結果は以下のとおり。
1. 管理職として就業した経験「ある」28.7%
2. 管理職になることを「希望する」35.9%
3. 女性管理職のイメージ「能力が高く仕事ができる」66.7%
4. 女性管理職の割合は「少ない」80.7%
5. 女性管理職の比率が少ない理由「結婚や出産で続けづらい雰囲気」81.1%
6. 女性管理職の妥当な比率「50%程度」30.4%
7. 女性管理職を増やすには「結婚や出産しても続けやすい雰囲気作る」81.0%
しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎氏は、調査結果から以下のように述べている。
「主婦層を中心とする就労志向の女性に『あなたは管理職になることを希望していますか』と尋ねたところ、およそ3分の1が『希望する』と回答した。女性管理職に対するイメージを尋ねると、最も多かった回答は『能力が高く仕事ができる』で66.7%。次いで多かったのは『管理職の向き不向きに性別は関係ない』で59.1%となっている。
管理職比率の多さについては、8割以上が『少ない』と回答している。『男性と比較すると女性管理職の比率が少ないのは何故だと思いますか』という質問への回答としては、『結婚や出産をすると管理職として続けづらい雰囲気が職場にあるから』を選択した人が8割を超えた。その一方で、同項目を選択した男性の比率は57.1%にとどまっており、女性のほうが『続けづらい雰囲気』をより強く感じていることがうかがえる。
女性管理職を増やす方法としては、やはり『結婚や出産をしても管理職として続けやすい雰囲気を職場に作る』という回答が8割を超えた。次いで多かったのは、『拘束時間ではなく成果で給与を決める仕組みを導入する』であった。一方、『女性にもっと責任ある仕事を任せる』『女性自身がもっと管理職を目指すべき』の2項目で、男性の回答比率が女性の回答比率を大きく上回っている。逆に『在宅勤務が認められる業務を増やす』は女性のほうが大きく上回った。女性管理職を増やすには、増えない主要因と考えられる“職場内の雰囲気”、“拘束時間に応じた給与”、“在宅勤務可能な仕事の少なさ”を改善する一方で、女性に対して責任ある仕事を任せていくスタンスも鍵になってくるのだと考えられる」