中途採用の悩みは「応募者のマッチ度」
コロナ禍の厳しい状況を乗り越え、企業の中途採用活動は、現在非常に活発化しています。ただ、採用を強化し、短期間で多くの人数の採用をしようとするタイミングでよく目にするのが、「採用条件の緩和」による失敗です。「目の前の目標達成のために今すぐ人を採用しなければいけない」「なかなか希望に合う候補者が見つからない」と焦る気持ちもとてもよく分かりますが、後になって後悔しているケースを筆者はたくさん見てきました。
多少条件を変更するにしても、本来の採用目的がそれで達成できるのかどうかを十分に考える必要があります。できるだけ妥協せずに人材採用を行うためには、応募が集まりやすい仕組み作りや、優秀な採用パートナーの選定が欠かせません。
2020年に当社が実施した調査によると、企業の中途採用における悩みは、1位「応募者のマッチ度」、2位「求める人材の確保」、3位「採用コスト」でした。マッチ度を上げるための施策、求める人材を確保するための施策は後ほどお話ししますが、良い人材が集まり、離職率が下がり、必要以上に採用を行うことが減れば、その分無駄な採用コストを削減できます。
ジョブディスクリプションの書き方が応募数を左右
ジョブディスクリプション(求人票)を魅力的に書くというのは、当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、それができている会社はそう多くありません。どの企業でも必ず書いてあるのは、業界や職種での経験年数、必須スキルなど、 “企業が最低限必要とする条件”です。皆さんが転職する立場だった場合、そのような条件面だけを見て会社に興味を持つようになるでしょうか。答えはNOだと思います。
ジョブディスクリプションを読んで少なからず企業に興味を持ち、話を聞いてみたいと思ってもらうためには、企業の魅力やアピールポイントを盛り込む工夫が必要です。ジョブディスクリプション作成の努力を怠ると、魅力的な候補者の手元に届いたとしても目に留めてもらえず、機会損失することになります。