学情は、企業の採用担当者を対象に、「内定式の実施方法」に関するインターネットアンケートを実施した。調査期間は、2021年9月13日~2021年9月14日。319名より回答を得た。
2022年卒の内定式は、リアル開催での感染症予防の方法や、オンラインでの接続方法など、企業がある程度のノウハウを得た中での開催となる。企業の多くがオンラインで開催する環境を整備しているが、「オンラインでは入社意識の醸成が難しい」「内定者同士で直接話せる機会が欲しい」など、人事担当者と学生双方から、リアルでの開催を希望する声も上がっている。オンラインでできることが大きく増え、同時にリアルの大切さも再認識される中、コロナ禍で2度目となる内定式の実施方法を調査した。
2022年卒の内定式について、実施を見送る企業は半減。リアルかオンラインかの実施方法に違いはあるものの、74.5%の企業が、内定式を実施する予定としている。昨年は、コロナ禍で初めての内定式となり実施を見送った企業も、今年は実施を予定していることが分かる。
また、「オンラインで実施」の回答が8.8ポイント増。オンラインでの実施が、昨年内定式の実施を見送り、今年度は実施する企業の受け皿になっていると推察される。
アンケートに回答した人事担当者の声は以下のとおり。
■リアルで実施する理由
- 内定者同士が直接顔を合わせて、内定者同士のつながりを作ってもらいたい
- 一生に一度のイベントなので、記憶に残る形でしっかり実施したい
- 最終選考以外は、選考をオンラインで実施したため、内定者からリアルでの実施を求める声が上がっている
■リアルで実施する際の工夫・対策
- 内定式後の懇親会(会食)は中止にするが、内定者だけでコミュニケーションを取れる機会を設ける
- 内定式後の懇親会(会食)は黙食にし、会話時はマスクの着用を徹底する
- 密を避けながらも、内定者と社員、内定者同士がコミュニケーションを取りやすいように工夫したい
■オンラインで実施する理由
- 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、テレワークでの勤務を基本としているから
- 全国に内定者がいるため、1か所に集まることが難しい
- 内定者が同居するご家族が不安に思われる可能性に考慮して判断した
■オンラインで実施する際の工夫
- 内定式の開催後、内定者だけでコミュニケーションをとれる時間を設ける
- 自宅に軽食と飲み物を届け、オンライン懇親会で参加者が同じものを食べながら交流する時間を設ける
- 現場の社員も参加し、社員とコミュニケーションをとれる時間を設ける
オンライン・リアルの実施方法の違いはあれど、内定式が内定者の心に残るものになるよう、各社工夫を凝らしていることが分かった。