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人事労務管理システム
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HRzineニュース

リスキリングの経験がある人は3割前後、リスキリング促進には「目標の透明性」が影響―パーソル総合研究所調べ

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 パーソル総合研究所は、リスキリングに関する個人の実態について、経営・人事に資する提言を行うことを目的に、「リスキリングとアンラーニングについての定量調査」を実施し、その結果を発表した。

 調査の概要と結果は以下のとおり。

調査概要
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リスキリングの経験がある人は3割前後、デジタル・リスキリング経験は2割前後

 新しいツールやスキル、知らない領域の知識などを学んだとする「一般的なリスキリング経験」のある人は3割前後、デジタル領域の新しい技術やデータ分析スキルなどを学んだとする「デジタル・リスキリング経験」のある人は2割程度であった。また、日頃から知らない領域の知識を新たに学び続けたり、専門性を広げ続けたりしているといった「リスキリング習慣」がある人は3割弱となっている。

図表1.リスキリングの実態<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表1.リスキリングの実態
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リスキリングが盛んな業種は「情報通信業」、職種は「IT系技術職」「経営・経営企画職」など 女性の40~50代では減少傾向

 一般的なリスキリングとデジタル・リスキリングの経験の実態について、業種別、職種別、性年代別に見たところ、リスキリングが盛んな業種は、「情報通信業」「教育、学習支援業」「金融業、保険業」であった【図表2】。

図表2.業種別のリスキリング・マップ<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表2.業種別のリスキリング・マップ
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 職種別で見ると、「IT系技術職」「経営・経営企画職」「営業推進・営業企画職」「商品開発・研究職」「企画・マーケティング職」においてリスキリングが盛んなようだ【図表3】。

図表3.職種別のリスキリング・マップ<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表3.職種別のリスキリング・マップ
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 性年代別で見ると、女性の40~50代において、リスキリングの経験も習慣も大きく減少する傾向が見られた【図表4】。

図表4.性年代別のリスキリング実態<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表4.性年代別のリスキリング実態
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組織内における「目標」「キャリア」「処遇」の透明性を高める

 リスキリングを促進する人事制度や人事管理の在り方を探ったところ、一般的なリスキリングには「目標の透明性」が最もポジティブに影響し、デジタル・リスキリングには「キャリアの透明性」が最もポジティブに影響していた。また、「処遇の透明性」はどちらのリスキリングにもポジティブな影響が見られた。一方、「会社都合の異動の多さ」は、一般的なリスキリングに対してネガティブに影響することが分かった。

図表5.リスキリングと人事制度・人事管理の関係<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表5.リスキリングと人事制度・人事管理の関係
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日常的に新しい仕事のやり方を探索していたり、キャリア支援をしてくれるような上司の行動

 リスキリングを促進する上司マネジメントの在り方を探った。一般的なリスキリングには、上司自身が常に新しい市場や知識・スキルを調べたり学んだりしているといった「探索行動」をとっていること、組織の目標やビジョンを信じ、日頃から話しているような「ビジョンの体現」を行っていることがポジティブに影響した。

 一方、デジタル・リスキリングには、一般的なリスキリングと同様に「探索行動」が影響しているほか、今後の自分のキャリアを相談できるといった「キャリア支援」についての上司の姿勢がよりポジティブに影響している。

図表6.リスキリングと上司マネジメントの関係<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表6.リスキリングと上司マネジメントの関係
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業務の変化を起こすことが負荷になると捉えてしまう「変化抑制意識」を発生させない

 リスキリングを阻害する要因を探ったところ、「変化抑制意識」が高いほど、リスキリングをしない傾向にあることが分かった【図表7】。「変化抑制意識」とは、「今の組織で仕事のやり方を変えるのは大変」、「自分だけが仕事のやり方を変えてもしょうがない」など、所属する組織の中で業務上の変化を起こすことに対して大きな負荷(コスト)を予想し、現状維持のほうを選ぶような心理のことである【図表8】。こうした変化を厭う意識を発生させないような組織風土づくりが重要といえそうだと同社は述べている。

図表7.変化抑制意識とリスキリングの関係<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表7.変化抑制意識とリスキリングの関係
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図表8.変化抑制意識の実態(抜粋)<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表8.変化抑制意識の実態(抜粋)
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古いスキルや仕事のやり方を捨てる「アンラーニング」という学び特性

 リスキリングを支える学びの一つとして、「アンラーニング」が抽出された。アンラーニングとは、これまでの仕事にかかわる知識やスキル、考え方を捨て、新しいものに変えていくことを指す。アンラーニングを頻繁に行っている人のほうが、リスキリングも多く経験している。

図表9.アンラーニング行動別に見たリスキリング経験実態<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表9.アンラーニング行動別に見たリスキリング経験実態
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 役職滞留年数とアンラーニングの関係を見ると、役職に就いて3ヵ月~半年未満でアンラーニングはピークに達し、その後減っていく傾向が見られた【図表10】。

図表10.役職滞留年数別アンラーニング<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表10.役職滞留年数別アンラーニング
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 また、人事評価については、5段階中4の評価を受けている就業者が最もアンラーニングが低い【図表11】。

図表11.人事評価別アンラーニング<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表11.人事評価別アンラーニング
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修羅場経験など、これまでの仕事のやり方に限界を感じる(限界認知)経験によって、アンラーニングは促される

 リスキリングを支える学びの一つであるアンラーニングは、「それまでの仕事のやり方を続けても、成果や影響力の発揮につながらない」など、自身の限界を感じる経験(限界認知経験)によって促される。こうした限界認知経験につながる具体的な業務経験としては、顧客との大きなトラブルや損失計上といった「業務上の修羅場」や、他組織との共同プロジェクトや副業・兼業などの「越境的業務」、新規事業やプロジェクト立ち上げといった「新規企画・新規提案業務」などがあると同社は述べている。

図表12.アンラーニングを促進する業務経験<br/>[画像クリックで拡大表示]
図表12.アンラーニングを促進する業務経験
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 なお、同調査の詳細は、パーソル総合研究所のWebサイトで確認できる。
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/unlearning.html

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労務管理から戦略人事、日常業務からキャリアパス、HRテクノロジーまで、人事部や人事に関わる皆様に役立つ記事(ノウハウ、事例など)やニュースを提供しています。

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