ダイヤモンド社は、インターンシップのルール変更に対応する支援ツールを開発し、販売を開始した。
2025年卒の就職活動から、インターンシップで得られた情報を採用活動へ活用できるようになる一方で、就業体験要件や実施期間要件(汎用的能力活用型で5日間以上)が定められ、インターンシップ終了後に学生へフィードバックを行うことが条件となった。
企業側の「適切な就業体験プログラムを設計・提供できるか」「フィードバックをいかに充実させるか」という2つの課題を支援するため、ダイヤモンド社は「DFS(インターンシップ向けフィードバックシステム)」「IS道具(インターンシップ内製化ツール)」の2つの商品を開発したという。
それぞれの商品の特徴は次のとおり。
- 「DFS(インターンシップ向けフィードバックシステム)」について
- 開発可能な「態度能力」をはかるサーベイを実施し、インターンシップ後のフィードバックを支援するシステム。サーベイからは次図のように各イベントを経て成長した学生を見つけられるため、採用基準を変えずに母集団を増やせる可能性があるという。
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- サーベイを実施し、その診断結果を現場の指導社員がフィードバックに活用
- インターンシップ選考時にサーベイ[1]を実施し、その診断結果をベースとすることで参加者のインターンシップを通した成長を確認できる。インターンシップ終了後の面談でも活用できるため、現場の指導社員の負担をかけずに、インターンシップ参加者へのフィードバックを充実できる。
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- サーベイでは開発可能な「態度能力」を診断
- サーベイでは、①仕事への取り組み方、②人との関わり方、③チームとの関わり方という態度能力を診断する。態度能力は、知的能力、技能・技術的能力に続く第3の能力で、態度能力面の特性を明らかにすることで、その人によく表れやすい行動を統計的に示せる。
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- インターンシップを通じた「育成型採用」に適したフィードバック
- 態度能力は、後天的に形成されるため、努力や教育によって伸ばすことが可能。フィードバックシートには、現在の業務や将来の仕事に向けてのアドバイスを記入できる。経験として持っていてほしいことや、知識、スキルといった今後必要になるであろう能力をコメントできる。こういったフィードバックにより、インターンシップ段階から育成型の採用を展開しやすくなる。
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- インターンシップ非参加者向けのフィードバックも用意
- インターンシップの参加者だけではなく、非参加者向けのフィードバックシート(サーベイ診断結果)も用意。インターンシップ選考では、非参加者(不合格者)が離脱し、採用の母集団が減少するリスクがある。非参加者の離脱を防止するために、DFSでは自分の強みを意識して伸ばすためのアドバイスなどポジティブなフィードバックを行い、本エントリーへ動機付けられる。
- 「IS道具(インターンシップ内製化ツール)」について
- ワークショップ型インターンシップを内製するためのツールで、ワークショップ型の主な構成要素を格上げする5つのプログラムがある。各プログラムは半日で完結するため、現在のインターンシッププログラムにも組み込みやすいという。
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- アイスブレイク「つながるアニマル」
- 関係構築ワークショップ。参加者同士で協力し合い、楽しく取り組める3つのワークを実施できる。短時間で参加者同士の支え合える関係(=つながり)をつくるためのプログラム。
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- グループワーク「新人探偵団の事件簿」
- 論理思考ワークショップ。グループで楽しみながら、情報を整理し、筋道を立てて物事を考える「筋道思考」と、その「大切さ」を学べるプログラム。
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- プレゼンテーション「プレゼンは『目線』で決まる」
- プレゼンテーションワークショップ。人気エバンジェリストの「真似したくなる」「シンプルなので手が届く」「即効性がある」プレゼン術を楽しみながら習得できる。
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- 先輩社員座談会「おおはしゃぎの旅」
- 質問力ワークショップ。3つのイベントを通して、質問の「型」と「姿勢」を実践的に学べるプログラム。
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- まとめ(その職場で自分は活躍できるのか)「初めての勇者研修」
- 自分の強み発見ワークショップ。参加者に自分の強みを分かりやすく周りに伝えて発揮するために、自身の強みの認識と、それを「必殺技」にたとえたトリセツの作成に取り組むプログラム。
それぞれのツールの活用場面は次図にて確認できる。
注
[1]: 問題数:145問、検査時間:20分程度、Web受検
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