オープンワークは、「新卒社員が評価する『チームワークに優れた日系大手企業ランキング』」を発表した。
TOP30の企業は「風通しの良さ」「社員の相互尊重」が高スコア
1位は日本郵船、2位は日揮ホールディングス、3位は中外製薬という結果になった。業界ごとに見ると、上位30社のうち「メーカー・商社」が11社と最も多かった。他には、「不動産・建設」「IT・通信・インターネット」などの企業が並んだ。
また、上位30社の平均スコアを見ると、「風通しの良さ」は5点満点中3.90点、「社員の相互尊重」は3.73点となり、合計スコアは10点満点中7.62点となった。
企業規模や資本形態を問わない全企業を対象に、同じく回答時に20~30代だった新卒現職者の評価スコアと比べると、上位30社の「風通しの良さ」「社員の相互尊重」合計スコアは1点近い差をつけて高評価となっている。
以上の結果やランクイン企業に寄せられたクチコミを見て、同社は次のように述べている。
「ランクイン企業で働く新卒入社者が投稿したクチコミには、緊密な人間関係を築こうとする風潮が強いことや、結婚や出産など社員のライフイベントを大事にする『古き良き』企業の姿を特徴として挙げる声が多く見られました。年功序列である一方、若手にも裁量権があり、上司と部下が分け隔てなく議論を尽くし、社長や役職者にも名字に『さん付け』で呼ぶ文化を肯定的に捉える声も並んでいます。こうした組織風土によって若手が意見を言いやすい文化が醸成され、チャレンジや成長を促していると考えられます。『若手だから』と意見を軽んじられることのないボトムアップな社風が、『チームワークが良い』と高く評価される理由ではないでしょうか。
また、定期的に職場や職種を異動して経験を積ませるジョブローテーションによって、人材が組織内に循環することの利点も挙げられています。ジョブローテーションは必ずしも自分の意思や希望に添うとは限らず、専門性を早く身につけたい若手には焦りがあるかもしれません。その一方、社内で人脈が広がることにより、風通しの良い職場環境が形成されている、といった声も寄せられました。
若手のうちからさまざまな仕事に挑戦できるからこそ、自ら考え、行動に移さなければならない厳しさもあります。事業規模の大きさゆえに経験できる仕事は多岐にわたる一方、上司に言われた業務をこなすだけでは埋もれてしまう、といった声も見られました。環境や機会が与えられるのを受け身の姿勢で待つのではなく、自らの意見や考えを積極的にアウトプットし、挑戦することで働きがいにもつながるといえそうです」
なお、同調査は「OpenWork」に投稿された、設立50年以上・従業員1000人以上の日系企業が対象。新卒入社した20~30代の現職社員による会社評価レポート回答7万5038件を集計した。対象者・集計期間を限定しているため、OpenWorkの各企業ページで掲載している企業評価点とは異なる。