人事DXは多くの人事課題を解決する
講演の冒頭、山﨑氏はOne人事の会社概要を3つのポイントで紹介した。
1つ目が、プロダクト開発に注力している会社であること。同社の従業員数は、グループ全体で約500名。その約7割を開発人員が占めている。いずれのプロダクトにも、ミッションやバリューが反映されており、UI/UXにも優れているのが特徴だ。
2つ目が、3本柱で事業を運営していること。具体的にはHRTech SaaS事業と、官公庁に特化した人事システムを提供するPublicHRソリューション事業、DX事業から成る。
3つ目が、セキュリティおよび品質関連の領域で高度な知見と豊富な実績を有していること。政府情報システムのセキュリティ評価制度(ISMAP)を取得しており、中小企業から大企業、官公庁や自治体など多くの顧客から支持を得ているほか、外部でもさまざまな観点から高い評価を獲得しているという。

山﨑 真(やまさき まこと)氏
One人事株式会社 HRTech SaaS事業部 フィールドセールス3部 部長
財務・会計システムの老舗ベンダーで3年間、勤怠管理システムメーカーで14年間にわたり大手法人営業に従事。一貫して人事部門向けシステム事業に携わる。2024年にOne人事株式会社へ入社し、多くのエンタープライズ企業の成長を支援するフィールドセールス部で部長を務める。
この同社の主力プロダクトである「One人事」は、入社から退職に至るまでをワンストップで包括的に支援する人事労務システム。労務管理では、入社手続きを電子申請することが可能。勤怠管理では出退勤打刻や残業時間の管理、有給休暇の申請も行える。給与計算では年末調整などにも対応するほか、タレントマネジメントでは目標管理や人事評価、人材育成・配置などもカバーしている。

ここからは本論として、山﨑氏はまず「人事課題の現状」を解説した。
「日本の人材市場が抱える課題は、少子高齢化やグローバル化、デジタル化といった社会構造の変化が複合的に影響し合っている結果、複雑化していることです。企業は、これらの課題を認識し、人材戦略の見直しや新たな制度の導入など、さまざまな取り組みを行っていく必要があります。直近の課題としては、2030年問題がクローズアップされています。働き手が650万人も減少する中、今いる人材をいかにスキルアップさせていくか、同時にエンゲージメントをどう高めていくかが問われています」(山﨑氏)
近年の中途採用市場の規模感を見ると、求人数が転職希望者数を上回る状況が続いており、人材獲得競争が激化していることが分かる。さらに、多様な働き方のニーズが高まっていることもあって、働き方改革への取り組みをどう推進していくかも人事課題として挙げられる。
これらを踏まえて山﨑氏は、注目を集めている人事施策として4点を挙げた。
「第1に人事DXの推進。第2に働き方改革。労働基準法の大改正をきっかけとする労働時間や就業形態の柔軟化にいかに対応するかが課題です。第3に人材の可視化・分析。人材データを収集・分析し、自社の強みや弱みを把握することです。最後が多様性への対応です。外国人をはじめ、さまざまな属性を持つ人材が活躍できる環境を整備していかないといけません。いずれもポイントとなってくるのは人事DXです。それによって、教育体制の仕組みをつくり、従業員のエンゲージメントを高め、最終的には人材の定着につなげていく必要があります」(山﨑氏)
