エン・ジャパンは、同社が運営する総合求人サイト「エン転職」にて、ユーザーを対象に「退職代行」についてアンケート調査を実施した。
退職代行サービスの認知度は72%も利用者は2%
「退職代行というサービスを知っていますか?」ときいたところ、72%が「知っている」と回答した。年代別でみると、40代以上の認知度が64%であるのに対し、20代は83%と、19ポイントの差が見られた。
次に、「退職代行サービスを利用したことがありますか?」と質問したところ、93%が「ない」と回答した。「ある」と回答したのは全体の2%、「自分ではなく同僚や知人が利用した」と回答したのは5%であった。
退職代行を利用したことがある人に、利用した理由を聞いたところ、「退職を言い出しにくかったから」が50%で最多であった。年代別に見ると、30代、40代は「すぐに退職したかったから」(30代:52%、40代以上:45%)が最多である。
上司が話しやすかったら利用しなかった人は6割
退職代行サービスを利用したことがある人に「どのような環境や条件があれば、退職代行を利用しなかったと思いますか?」と聞いたところ、「上司が話しやすい」(60%)が最多であった。次いで「職場の人間関係がよい」(56%)、「退職意向をきちんと認めてくれる風土がある」(42%)が続く。
4割が「今後の状況によっては使うかもしれない」と回答
最後に、「今後、退職代行を利用したいですか?」と質問した。「今後、状況によっては使うかもしれない」が42%と最多となった。
「今後、状況によっては使うかもしれない」と回答した人のコメントは次のとおり。
- 職場に行けないくらい追い詰められてしまったなど、自分の精神が拒否してしまったものに対して無理に立ち向かわなくてよいと思うから。(27歳男性)
- 基本的には自分で会社に伝えるべきだと思うが、パワハラなどで辞めさせてもらえないなど、自分1人では解決できない場合は利用するかもしれない。(28歳女性)
- 退職させまいと、様々な嫌がらせや手続きを複雑にしたりする企業もある。手間と時間をお金で買うと思えば、退職代行サービスも前向きに使える。(28歳男性)
なお、同調査の概要は次のとおり。
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査対象:「エン転職」を利用するユーザー
- 調査期間:2023年8月29日~9月26日
- 有効回答数:7749名
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