イー・ファルコンは、コロナ禍の終息に伴い経済回復が見られるいま、各企業への採用に関する実態調査と転職者への退職意向に関する実態調査を行った。
同調査の概要は次のとおり。
- 調査対象:全国の株式会社(企業人事向け調査)、1960年生まれ以降の勤労者男女で、同一企業に1年以上勤務している正社員(従業員向け調査)
- 対象者数:515(企業人事向け調査)、621(従業員向け調査)
- 調査方法:インターネット調査
- 調査地域:全国
- 調査期間:2023年7月18日~7月21日
- 調査機関:株式会社マクロミル
今年の採用費の平均は1065万円
「企業人事への実態調査」のサマリーは次のとおり。
- コロナ明けで採用人数が増加した企業は全体で41.9%。業種別でみると、製造業47.3%、サービス業44.0%、運輸業43.9%がとくに高い傾向となった
- 市場で欲されている人材要件1位は「責任感」(23.7%)。同率2位で「行動・実行力」(21.2%)、「協調性」(21.2%)。周囲とうまく協調し、自主的に行動できる、「自己管理能力の高い」人材が評価されるケースが多い傾向が見られた
- 今年の採用費は中小企業では平均486万円、大企業では平均1933万円となった。今年の人材不足による採用費は平均1065万円。業種別でみると、サービス業が平均1590万円、建設業が平均1163万円ととくに高い傾向が見られた
- 昨年と比較して早期退職者が増加した企業は、大企業では32.5%、中小企業では17.5%と、企業規模で開きがあった。
- 早期退職に伴う損失は大企業では平均2428万円、中小企業では平均1005万円という結果に
- 退職防止策について、効率的に機能している企業の割合は、大企業で62.2%、中小企業では46.3%と、大企業と中小企業で開きがあった。反対に、退職防止が機能していない、もしくは効率的に機能していない企業の割合は、全体で47.4%、大企業で37.9%、中小企業では53.7%であった。
転職を考えている理由1位は「給与が低いため」で3割以上
「会社員への実態調査」のサマリーは次のとおり。
- 直近で転職予定、もしくは現在転職を検討している人は54.2%。世代別で見ると、Z世代が最も高い結果となった。(Z世代68.1%、Y世代57.5%、X世代37.1%)
- 転職を考えている理由1位は「給与が低いため」(33.5%)。2位「休日などのワークバランスが整えられない環境だったため」(17.6%)、3位「仕事内容が合わなかったため」(16.5%)
- 退職のボリュームゾーンは、個人年収200万~400万円未満の層(61.5%)が1位で、続いて400~600万未満(58.7%)、200万円未満(51.3%)と続いた
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