TalentXは、3月18日に東京証券取引所グロース市場に上場した。
同社は、「未来のインフラを創出し、HRの歴史を塗り替える」をビジョンに掲げ、採用DXプラットフォーム「MySeries」を提供している企業。代表取締役社長の鈴木貴史氏が、2015年にパーソルキャリアのコーポレートベンチャーとしてリファラル採用SaaS「MyRefer」事業を創業したのち、現在に至るまで、採用MA SaaS「MyTalent」や採用CMS SaaS「MyBrand」など、データを起点に採用マーケティングを支援するプロダクトを展開している。
同日に東京証券取引所内で行われた記者会見では、鈴木氏が同社の概要や今後の成長戦略を説明した。

「一般的な採用サービスは単発受注型ビジネスで短期的な利用が多いが、当社のMySeriesは経年利用で価値が増えていくため、低い解約率を実現できています。市場において採用×SaaSという独自のポジショニングを確立できており、今後も安定と成長を両立できると考えています」(鈴木氏)
鈴木氏は、売上高総利益率83%(2024年4~12月の累積実績)や月次解約率0.2%(2024年3月時点)といった“黒字体質”や、創業期から大手企業向けにプロダクト開発を進めたことによる参入障壁の大きさを強調。今後も、Rule of 40%と黒字体質を継続し、サスティナブルな成長を目指すという。
最後に鈴木氏は、「我々は採用領域のセールスフォースを目指している」と力強く宣言。CRMの登場によって、かつて外部広告に依存していたり、Excelで管理していたりしていた営業領域が、自社の見込み顧客に対してWebで一元管理してマーケティングする世界へと抜本的に変わったことを例に挙げ、いまだ外部の人材紹介に依存していたり、候補者の応募データを破棄したりしている採用領域にイノベーションを起こしたいと述べた。