マイナビは、26卒予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施した、「マイナビ 2026年卒大学生就職意識調査」の結果を発表した。
26卒の就職観は「楽しく働きたい」が最多
就職観について当てはまると思うものを聞いたところ、37.4％の学生が「楽しく働きたい」と回答し、例年同様に最多となった。次いで多かった「個人の生活と仕事を両立させたい」は25.6％と3年連続で増加し、前年からの増加幅が1.1ポイントと最も大きく、学生のワークライフバランスへの意識の高まりがうかがえる。
一方で、「収入さえあればよい」が8.4％と5年連続で増加しており、10年前の2.6％と比較すると3倍以上となった。近年の物価上昇の影響で、「食費」「家賃」「学食・生協の値段」などの上昇を感じる学生が増えているほか、「お金に対する不安」を感じる学生も増加傾向にあるという。
中堅・中小企業志向の学生が増加傾向
「大手企業志向」 は51.8％ で、2年連続で5割を超えるも前年比1.9ポイント減となった。「中堅・中小企業志向」は43.0％で、前年比で0.1ポイント増加している。
詳細を見ると、最も大きく増えていたのは「中堅・中小企業がよい」が7.7％で、前年比1.9ポイント増となった。
「マイナビ2026年卒企業新卒採用予定調査」によると、初任給を引き上げ予定とした企業は25卒より増加しており、特に従業員数300人未満の企業においてその増加幅が大きかったことから、初任給引き上げの動きが上場企業以外にも波及していることが推察される。
企業選択のポイントは「安定している会社」が5割を超え、7年連続で最多
企業を選択する際にどのような企業がよいかを聞いたところ、「安定している会社」が51.9％（前年比2.0ポイント増）と7年連続で最多となり、初めて5割を超えた。また「給料の良い会社」も4年連続で増加し、前年比1.6ポイント増の25.2％となった。前年からの増加幅に関してはこの2項目が特に大きく、就職観の質問における「収入さえあればよい」という回答の増加と同様に、物価高に伴う経済面への不安や初任給引き上げ・賃上げといった動向の影響が考えられるという。
学生が行きたくない会社は「ノルマがきつそうな会社」が今年も最多
行きたくない会社を聞いたところ、「ノルマのきつそうな会社」が前年に続き最多で38.2％。2番目に回答が多い「転勤の多い会社」は31.0％ （前年比0.7ポイント増）で、今年も3割を超え、5年連続での増加となった。「転勤の多い会社」が増加している背景の1つとして、近年のライフスタイルの変化、特に結婚後の仕事のあり方に関する考え方の変化に伴い、共働き志向の高さが考えられるとしている。
なお、調査の概要は次のとおり。
- 調査期間：2024年10月1日～2025年3月25日
- 調査方法：Web入力フォームによる回収
- 調査対象：2026年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生（調査開始時点）
- 調査機関：同社調べ
- 有効回答数：3万6311名（文系男子1万1044名、文系女子1万4946名、理系男子6495名、
- 理系女子3826名）
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