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HRzine Day(エイチアールジン・デイ)は、人が活き会社が成長する人事のWebマガジン「HRzine」が主催するイベントです。毎回、人事の重要課題を1つテーマに設定し、識者やエキスパードが持つ知見・経験を、参加者のみなさんと共有しています。

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HRzine Day 2025 Summer

2025年7月29日(火)@オンライン

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イベントレポート《人事図書館》| 仕事の新しい進め方

人事のための「アジャイル」と「スクラム」勉強会 基礎知識と取り組むときの課題の乗り越え方


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 庭屋氏によるアジャイルの解説に続いては、パネリスト3名とモデレーターを加えてパネルディスカッションに移った。人事パーソンの目を通したアジャイル・スクラムの活用などについて議論が熱量高く進められた。

パネリスト&モデレーター

パネリスト

庭屋 一浩氏

庭屋 一浩(にわや かずひろ)氏

Scrum Inc. Japan株式会社 HR Scrum Master

サイボウズ株式会社で人事を務める中、スクラムに出会い社内普及を推進。2021年より現職。人事の立場から組織全体へアジャイルやスクラムを展開中。人事コミュニティ「人事ごった煮会」代表。

土橋 孝充氏

土橋 孝充(どばし たかみち)氏

KDDIアジャイル開発センター株式会社 CHRO/人事部長

新卒でKDDI株式会社入社。B2B、B2Cのさまざまなサービス開発組織のエンジニアリングマネージャーとして活動。2022年当社設立に伴い兼務出向。人事領域の責任者(CHRO)としてゼロから人事制度を策定。人事組織の立ち上げを行うとともに、プレイヤーとしても採用活動、人材育成に従事。事業目標を達成するために人事領域で必要なことは何でも行う。

小笠原 修裕氏

小笠原 修裕(おがさわら のぶひろ)氏

クリエーションライン株式会社 CHRO 兼 コーポレートチーム責任者

株式会社日本総合研究所にシステムエンジニアとして新卒入社。その後営業を経て人事部に異動し、人事制度企画の業務などに従事。約10年間在籍した後、シンプレクス株式会社、GMOぺイメントゲートウェイ株式会社などのベンチャー企業で 人事マネジャーや人事部長を歴任。2023年よりクリエーションライン株式会社に入社。現在は、CHRO 兼 コーポレート部門のTOPとして、バックオフィス部門全般を統括。

nekoyanagi氏

nekoyanagi(ねこやなぎ)氏

50名規模のIT企業で人事を担当

人事アセスメントサービスの会社でセールスを約10年。その後50名規模のIT企業人事労務を約4年。採用からオンボーディング、組織開発・労務管理・チーム運営を担当。2022年からアジャイル推進室のサポートを受けながらアジャイルプラクティスを実践し、アジャイルコミュニティとの出会いをきっかけに学びを深め続けている。(※本プロフィールはイベント開催当時のもの)

モデレーター

吉田 洋介氏

吉田 洋介(よしだ ようすけ)氏

人事図書館 発起人

2007年立命館大学大学院政策科学研究科卒業。新卒でリクルートマネジメントソリューションズ入社。組織人事支援として国内外500社以上の採用、人材開発、組織開発、人事制度等に関わり、支社長・事業責任者等を歴任。2021年に独立し株式会社Trustyyleを設立。祖父、伯父2人が大学教授、両親ともに大学で勤務という影響を受け、読書と議論が大好物。ビジネス書から漫画まで保有書籍数は5000冊超。

チームが明るく、人間関係も円滑に

吉田洋介氏(以下、吉田) アジャイルやスクラムの考え方を持っていてよかったと思った瞬間とは?

庭屋一浩氏(以下、庭屋) すごくチームが明るくなりました。仲が悪かったわけではありませんが、採用チームにいたときには「あなたはインターンシップの企画」「あなたは社員の受け入れ」「あなたは次の採用」というふうに、人に仕事が割り当てられていて、同じチームなのにいっしょに仕事ができていませんでした。そのため、忙しい人を助けられないという状況でした。

 そうした状態でアジャイルの考え方とスクラムのフレームワークを一部取り入れました。スクラムは個人が仕事を持つのではなく、チームで仕事を持つので、うまく分担して助けられるようにしました。すると、すごく楽になりましたし、仕事も早く進むようになりました。そしてさらにチームが明るくなりました。

吉田 助け合いが始まるとチームが明るくなるというのは、とてもよく分かります。リモートワークだとメンバーの分断がより強化されてしまいますが、アジャイル・スクラムの導入で「これがチームでやるということなんだ」という体験につながるわけですね。

土橋孝充氏(以下、土橋) 我々の人事組織も、スクラムをそこまでうまく回せているわけではありません。

 当社の人事組織は10名近くの規模になっており、採用や労務など役割に合わせてチームに分かれて活動することが多くなっています。それなりの規模になっている人事であれば同様のことが起こっているかもしれませんが、「それは採用チームの仕事ですよね」とか「これは労務チームの担当ですよね」のように、人の名前ではなくチームの名前で仕事をするような環境にはしたくないと感じていました。

 そこでチーム全体で朝会を毎日行ったり、バックログをつくって仕事を可視化・共有したりしました。それにより他のチームの仕事が分かり、共通言語が生まれてきたのは大きな変化の1つですね。

 あとふりかえりですね。ふりかえりにはさまざまな実践手法(プラクティス)があり、どれが正解ということはありませんが、皆が集まって直接的な業務ではなく、今回のスプリントであったこと・感じたことを感情面で話をすることにより、違う空気がチームの中に生まれるので、先ほどのチームが明るくなると同じようなことですが、人間関係を円滑にする潤滑油になっているように思います。

吉田 チーム感が増していく、いっしょに仕事をするという質感が高まっていくというのが、共通のメリットなのかなと思いました。

小笠原修裕(以下、小笠原) 別な観点でいうと、現場との距離感が埋まりました。弊社はメンバーの7割がエンジニアなのですが、「バックオフィスの人がスクラムの考え方を知っている」というだけで、エンジニアの方々は「自分たちに共感してくれているんだ」と思っていただけて、距離感が埋まりました。

 全社でのオンライン朝礼で、私から人事アンケートのご協力をお願いするため、1枚のスライドをつくったのですが、無機質になってしまったので絵でも入れようと、庭屋さんが先ほど示した「透明性・検査・適応」の図を入れておいたのです。そうしたらエンジニアの方が「人事がこんな図を使ってくれるのはありがたい!」とチャットに書き込んでくれました。人事も分かっている、そういう考え方を持っているという共感が生まれ、「それならば人事アンケートにもちゃんと回答しよう」としていただいたことが、すごくよかったです。

吉田 自分たちが大切にしているものを、人事も大切にしているということが伝わることにより、特にエンジニアが多い組織には共感が生まれやすいという例ですね。坪谷(邦生)さんという人事アドバイザーの方も、スクラムマスターの資格と取得してから、エンジニアとの距離感が急激に縮まり、会話も良い感じになったとおっしゃっていました。大事にしているものを言い合うこと自体が少ないと思いますが、スクラムは分かりやすく伝わるのだと思いました。

次のページ
アジャイル導入を思い立った人はどう進めればよいのか

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この記事の著者

市古 明典(HRzine編集長)(イチゴ アキノリ)

1972年愛知県生まれ。宝飾品会社の社員、辞書専門編集プロダクションの編集者を経て、2000年に株式会社翔泳社に入社。月刊DBマガジン(休刊)、IT系技術書・資格学習書の編集を担当後、2014年4月より開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集に参加。その後、2017年7月にエンジニアの人事...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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