僕が合格した勉強方法まとめ
僕は合格に向けて、大きく次の2つを勉強法として実践しました。
- 試験範囲の項目を全て洗い出してevernoteなどにまとめる
- 対策本を買って予想問題集をひたすら解く
1. 試験範囲の項目を全て洗い出してEvernoteなどにまとめる
試験問題の出題験範が公式サイトに公開されているので(レベル1・レベル2)、そこに書いてある項目を1つ1つ、自分がわかる言葉で解説したメモを作成しました。例えば、出題範囲に次の項目が含まれていたとします。
- Webサーバ
- Webプロキシ
- リバースプロキシ
- バーチャルホスト
それから、その項目たちを知っていたとしても知らなかったとしても、自分で調べて自分の言葉でまとめます。
- Webサーバ
- クライアントのWeb Browserに対してHTMLやオブジェクト(画像など)を提供するサービス、nginxとかappacehとか!
- Webプロキシ
- コンピュータとインターネットの間に設置されるコンピュータ。ウェブサイトをブロックしたり使用状況を記録したりする。
- リバースプロキシ
- 特定のサーバの代理としてそのサーバへの要求を中継するプロキシサーバ。サーバにアクセスしようとしてユーザは全てリバースプロキシを経由することになるためサーバが直接アクセスを受けることはなくなって安全になる!他にも色々。
- バーチャルホスト
- 一台のwebサーバで複数のドメイン名のwebサイトを運用すること、wordpressの設定とかでよくやるやつか。
かなり膨大な量になると思うのですが、これを出題範囲全てに対してやってしまいましょう! ネットに書いてある説明をコピー&ペーストしてもいいんですが、調べた内容を自分の言葉で噛み砕いて書くことで、理解度が高まりますし、後で見返したときに頭に入りやすいです。
2. 対策本を買って予想問題集をひたすら解く
HTML5認定試験の対策本がいくつか出ているので、それを購入して解きまくりましょう! 本稿執筆時点ではレベル1向けの対策本が数冊出ていました。
- 『HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1 対策テキスト&問題集』(大藤 幹、NTTソフトウェア株式会社 著、マイナビ 刊)
- 『HTML5プロフェッショナル認定試験レベル1攻略テキスト』(中島俊治 著、秀和システム 刊)
- 『HTML教科書 HTML5レベル1』(吉川 徹、窪田則子、秋葉秀樹、白石 俊平 著、翔泳社 刊)
他にもあるようなので、詳しくはHTML5プロフェッショナル認定試験公式サイトの「学習教材のご紹介(LPI-Japan HTML5認定教材)」をご覧ください。
ちなみに、僕が使用した参考書は『HTML5プロフェッショナル認定資格 レベル1 教科書』(鈴木雅貴、重田尚孝、立川敬行 著、エヌ・ティ・ティ ソフトウェア株式会社 刊)です。
この方法のいいところは、出題範囲を網羅的に学習できるのはもちろん、対策問題集がたくさん載っていることです。先ほどの「自分なりの言葉で試験範囲のワードに対する理解を深める方法」で試験範囲の理解を深めたとしても、問題を解く経験値が圧倒的に足りません! 経験値をためるためにも、ほぼ100%解けるようになるまで、対策問題集を何回も何回も繰り返し解きましょう。
また、個人的なオススメはKindleなどの電子書籍版です。電子書籍のメリットは、やはりどこでも勉強できるところです。会社の机の上はもちろん、通勤通学の電車の中でも勉強できます。満員電車の中で本を広げるのは非常に大変ですが、電子書籍ならスマートフォンでも読むことができます。僕の場合、通勤にかかる往復1時間を勉強に当てました。
なお、問題と答えのページが離れている場合、「問題を見る→答えを見る→問題を見る→答えを見る」のサイクルが非常に面倒です。僕は小さい紙に答えだけを全部書いて、
- 左手:iPhoneで問題ページを見る
- 右手:Suicaで隠していた答えを書いた紙を見る
という方法をとりました(下の写真のような感じです!)。
このような方法を使って、毎日3時間×20日くらいで試験を受けました。僕はHTML5自体を業務でガッツリ使っていたので、比較的短い時間で合格できたと思います。みなさんは対策問題集の正答率などで自分の理解度を測りながら、試験を受けるタイミングを判断してください。
こんな人にぜひ受けてほしい!
HTML5プロフェッショナル認定試験は、「Webで何かを作ってみたい!」という方なら全員に受験をお勧めしたいです。なぜかというと、試験勉強自体がWebの勉強になるからです。
例えば、Webページを1ページだけインターネット上に公開するためは、
-
Webページが表示される仕組み(あえて全て同列に並べています)
- URLとは何か
- URLがサーバにリクエストを送る仕組み
- Webブラウザから来たリクエストをサーバ内で処理する仕組み
- HTMLの知識
- CSSの知識
- JavaScriptの知識
など複数のことを学ぶ必要があり、HTMLのコーディングだけでは公開することができません。これらについてインターネットで調べてツギハギの知識を獲得してもいいのですが、どうせなら体系的に学んで全てをつなげて理解できたほうがいいですし、その後も関連した知識を学びやすくなると思います。
また、レベル1でもマークアップだけではなく、Webに関する通信などの基礎知識まで出題範囲に含まれており、先ほど挙げた項目をほとんどカバーします。レベル2まで取ることができたら、JavaScriptに関する理解も深まっているので、「アニメーションが多用されているあのWebページはどう実装されているのか」といったことも何となく想像できるようになります。
ここまでくれば、何でも作れるような気がしてきます! なので、HTML5に興味がある人はもちろん、Webで何かを実現したいとしてる人にはぜひ受けてほしいです。
HTML5プロフェッショナル認定試験を受けてよかったこと
試験を受けてよかったことには、技術面と精神面の2つがあると思っています。
技術面:開発スピードの向上
先ほども述べましたが、試験に合格するためにはHTMLだけではなく、Webに関連する一通りの技術知識が必要になります。しかし、僕が最初に就いた業務では、開発環境やサービスを公開する仕組みが出来上がっていて、獲得できた知識はHTMLとCSS、JavaScriptに関するものだけでした。
合格のためにはHTTPプロトコルやTCP接続、Webサーバなど、Webを支える技術の基本的な知識が非常に重要です。業務で使っているものではなかったので勉強するのが非常に大変でしたが、そのときに勉強したおかげで、HTMLページを1枚作る際にもサーバの動きや、リクエストしたCSSのソースなどがどのようにして送られてきているかを理解した上で作成できるようになりました。エラーもすぐに見つけることができ、開発がスムーズに進みます。もし、Web技術の基礎知識がなかったら今よりずっとスピード感のない開発をしているでしょうから、想像するだけでゾッとします(笑)
精神面:スキルが見える化されることのうれしさ
試験に合格したことで、自分のスキルに自信がつきました。なぜかというと、自分のスキルを資格取得という形で見える化できたからです。
IT系の資格は「基本情報技術者試験」や「LPIC」などたくさんありますが、Webのフロント系の資格って、探しても意外とありません。HTML5プロフェッショナル認定試験が開始されたのは、僕が資格取得を検討し始めたタイミングで、運が良かったと思います。あと、僕のプログラミング入門はHTML5からだったので、HTML5に対して特別に思い入れがあります。その資格をとることができたのは、個人的に非常に嬉しかったです!
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もし、この本稿を読んでHTML5プロフェッショナル認定試験に少しでも興味を持ったら、ぜひ受験を考えてみてください! 合格すると、こんなにかっこいい認定証ももらえますよ!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!