学習会の主催と受講者からの質問に対する回答
会社主催のセミナーがきっかけとなり、私は「OpenStackの面白さを部下や後輩に伝えたい」と考えるようになりました。私も以前は「OpenStackを使ってサービスを始めたい」という会社の意向を知りつつ、OpenStackについて何をどう勉強したらよいのか分かりませんでした。しかし、OpenStackの学習やセミナーを通じて、日常生活の中でもOpenStackをユーザーとして使っていることを知り、彼らにそのことを教えてあげたいと思ったのです。今度は私が講師となって、学習会を開くことにしました。
まずは、OpenStackの仮想サーバー(インスタンス)にOpenStackを構築するところから始めました。この方法なら、例えば、設定を誤ってインスタンス上のLinuxファイルシステム自体を壊し、インスタンスと疎通が取れなくなってしまったとしても、OSイメージからインスタンスをさっと立て直して学習に戻れます。かかる時間も1分ほどです。他のシステムによくある、ハード的なフォーマットを行ってOSを入れ直し、設定し直す手間がほとんどありません。OpenStack自体が持つ運用・保守のしやすさを利用すれば、OpenStackは他のシステムよりも学習しやすいと思います。
OpenStack環境を整え、部下や後輩にOpenStackを教え始めると、彼らから質問を受けることになります。それが非常によかったと思っています。即答できないことで、理解できていないところが浮き彫りになったからです。学習会に参加してくれている彼らの時間を無駄にしないため、質問にしっかり答えられるよう準備するうちに、自分自身のOpenStack学習も大幅に進んでいきました。
また、「OpenStackより先にLinuxを学習してほしい」という部下・後輩にも気軽にroot権限を与え、「インスタンスの立て直しなんてすぐにできる。ファイルシステムを壊すくらいのつもりで触ってみろ!」なんて言いながら環境を渡せるのも楽しかったです。これらのことは他の無償のソフトウェアでも実現可能ですが、私にはOpenStackでした。
彼らが楽しそうにOpenStackを触っているのを見て、私のOpenStack熱はゆっくりと温度を上げていきました。
GlanceとNeutronに苦戦するも3度目の正直で合格へ
学習は調子よく進んでいるように思われたでしょうが、実際には「Glance」(OSイメージ管理)と「Neutron」(ネットワーク)という2つのコンポーネントで苦戦しました。特にGlanceは「テナントに所属しない」ことが理解ができず、『OPCEL認定試験 OpenStack技術者認定試験対策教科書』の演習問題でも、そのことに関連した「Keystone」(認証管理)の問題をよく間違えました。ここは、一緒に合格を目指している同僚と、「なぜGlanceはこんな設定になっているのか、こんな挙動をするのか」などと議論を進め、少しずつ理解していきました。
Neutronについては、思っていたとおりにネットワークが動きませんでした。仕方なく、ネットワーク図を書いては全く意味のないPingをあちこちに飛ばし、やはりうまくいかずに頭を抱えていました。分からないことがあれば、とにかくトライアンドエラーの繰り返しです。OpenStack上で設定を行う前後のイメージを保存し、挙動を比較したりもしました。
こんな状況ではありましたが、取り組みを続けた成果が現れて、3回目の受験でようやく合格できました。合格を知ったときには、憧れた人たちに少しでも近づいたような、そんな高揚感がありました。
ただ、OpenStackは開発スピードが早く、機能の追加や改善がどんどん進んでいきます。今はついて行くのがやっとですが、IoT社会が到来したときに少しでも活躍している自分を想像しながら、これからもOpenStackの知識やノウハウを積み重ねていこうと思っています。
クラウド技術者になりたい人はOPCELがお勧め
OpenStackはこれ1つでクラウドを構築できる強力なソフトウェアですが、その分、使うには非常に幅広い知識が必要です。それを体系立てて試験にしているのがOPCELです。この試験の学習を通して得た知識は、ディストリビューションを問わず役立ちます。OPCELの出題範囲はオフィシャルサイトを確認できます。何が問われるのか、ぜひ一度のぞいてみてください。
また、どこから手をつけていいか分からないという方は、弊社で提供しているOPCEL向け教育コース「OpenStack技術者育成 OPCEL対策講座」もご検討ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!