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交換機エンジニアがトライしたOPCEL認定試験、インフラ技術の統合体OpenStackの壁をどう乗り越えたのか


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なぜOPCELを取得したのか

私がOPCELの取得を目指したのは、会社からOPCELを取ってみないかと促されたことがきっかけでした。弊社は創業期から通信インフラ向けのサービスを行っていて、レガシー交換機やATM交換機などを扱ってきました。今、それらにIP化の波が来ており、サーバーやルーター、スイッチといった装置に次々と置き換わっています。

これからIoT社会が来るといわれていますが、実現には今よりも数百倍高速で、低価格かつ省スペース、より高い可用性を保ちながら運用・保守のしやすさを備えた通信インフラ基盤を構築しなければなりません。その一端を担うのがクラウドであり、オープンソースのOpenStackになるのではないかといわれています。弊社もOpenStackの技術をいち早く習得することで、それらの構築の先陣を切りたいという思いが高まっています。私はその思いに乗ってOPCELを取得しました。

また、私は入社してから、ATM交換機やIP交換機の運用・保守に多くの時間を使ってきました。通信インフラがクラウド化すると、これらのほとんどをOpenStackが自動でやってくれることになります。併せて、構築も省時間化が進むでしょう。私の経験からいうとこれは非常に魅力的です。自分も積極的に関わっていきたいという気持ちも、学習のモチベーションになりました。

学習に使用した環境

OpenStackの基礎知識は学習会を開いて習得しました。OPCELをすでに取得していた同僚がいて、講師をお願いできたのです。学習会で使った環境は、10万円程度の中古サーバーで用意されました。講師役の同僚が、自分がOpenStackを学習するために以前ネットオークションで購入して構築したものです[1]

その環境の一部を簡単に紹介しましょう。

OpenStack構築用サーバー

  • HP Prolite ML330 G6(4コア)×4台
    • OpenStackの大部分をインストールしたサーバー:1台
    • Nova拡張用のサーバー:3台
  • HP Prolite ML110 G6(2コア)×1台
    • IronicのBareMetal用サーバー

ネットワーク機器

  • ルータ:RouterBOARD 750 GL
  • スイッチ:Catalyst 2960G-24

その他小物機器(いろいろなテスト用)

  • Raspberry Pi2
  • Raspberry Pi3
  • Orange Pi PC
  • Orange Pi Plus2

ありがたいことに、講師役の同僚はこれらのサーバーをインターネット上に公開してくれました。そのおかげで、会社内からでも自宅からでも、暇を見つけてはOpenStackを触ることができました。

OpenStack学習用に用意されたサーバー群
OpenStack学習用に用意されたサーバー群

[1]: 講師役の同僚は「日本には趣味や習い事に形(かたち)から入る人が多いが、自分もそうだったからつい買ってしまった」そうです。私には学習のために10万円を払って環境を作るほどのモチベーションはありません。ただその同僚も、今は「サーバーなんて買わなくても、レンタルサーバーを安価で提供してくれるサービスがあるから、使って学習すればよかった」なんて言っています。

週末の学習会で基礎知識を習得

さて、OPCEL取得に向けた学習は、同僚に講師をお願いした学習会からスタートしました。1か月の間、毎週土曜日に集まって、朝から夕方までOpenStackを触り続けます。ゼロからOpenStackをインストールして、まずはGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)でOpenStackの各コンポーネントを操作しながらその機能を理解し、それからCLI(コマンドラインインターフェイス)でコンポーネントのインストールと詳細設定を行うところへと、段階的に難しさを上げていきました。

学習会で習ったことは、仕事が終わった後などにOpenStack環境を使って復習しました。

書籍で学んだことも実機で確認

通勤時には、次の技術書、試験対策書を読んで勉強しました。

本はどこでも読める電子書籍版がお勧めです。私は通勤の片道1時間の電車の中や、外出したときの待ち時間などで利用しました。また、読んで終わりにせず、帰宅後、OpenStack環境で実際に挙動を確認しました。OpenStack環境に触れる時間は意図的に増やしていました。実機での確認で理解できなかったことは、講師役の同僚に質問しました。

ちなみに、学習用のOpenStack環境は、スマートフォンからDashboardにアクセスできました。そこで、帰宅途中にスマートフォンからOpenStackのインスタンスを起動しておき、帰宅後すぐに触れるようにしていました。学習時間を取るためのちょっとした工夫です。

スマートフォンからOpenStackのDashboardを操作できる。通勤時にはこれで学習した
スマートフォンからOpenStackのDashboardを操作できる。通勤時にはこれで学習した

しかし挫折、モチベーションも折れてしまった

学習を始めてから2か月ほど経ったころ、OPCEL試験を受けてみました。しかし、結果は惨敗。コンポーネントの機能や操作方法については理解していたつもりでしたが、内部構造を理解できておらず、それらの問いに全く答えらませんでした。それどころか、何を問われているのかすら理解できないという酷い有り様でした。

一緒に学習していた同僚たちも同じ状況だと言いました。「これではマズい!」と思い、同僚たちとコンポーネントを割り振ってOpenStackの問題を作り、出し合うなどしながらモチベーションを維持して、3週間後に再度試験に臨みました。今度は大丈夫だろうと、自信を持っての再受験でした。

ところが、前回より成績を大きく下げてしまうという結果に。それも、同僚のほとんどがそんな結果で、みんなのモチベーションがポッキリと折れたような気がしました。もちろん、私もモチベーションを折られた1人だったと思います。それから1か月間は、OpenStackを触れずにいました。

そんな折、会社主催でOpenStackのセミナーが開かれることを知り、スタッフとして参加させてほしいと志願しました。折れたモチベーションを何とか立て直したかったのだと思います。セミナーでは、LPI-Japan理事長の成井 弦さん、GMOインターネット テクニカルエバンジェリストの斉藤 弘信さんが講演をしてくださいました。特に斉藤さんは、GMOインターネット社がOpenStackを使用して提供しているサービスの一端を、セミナー受講者と同じ目線でお話ししてくださり、OpenStackをより身近に感じることができました。同時に、OpenStackを扱えることへ憧れも高まり、OPCEL取得のモチベーションを立て直すことができました。

斎藤さんが講演で取り上げたサービスは、GMOインターネット社のホームページで確認できます。特に、レンタルサーバーサービスのConoHaはイメージキャラクターがとても可愛くて、身近に感じられると思います。

次のページ
学習会の主催と受講者からの質問に対する回答

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この記事の著者

川畠 乾吾(カワバタ ケンゴ)

2000年4月株式会社アドックインターナショナル入社。 移動体通信事業者向け局用電子交換機のテストエンジニアとして、さまざまな仕様のシステムを経験した後、経営企画部門など通信システム以外の業務にも従事。2010年からは海外メーカー製無線基地局の構築や運用保守。現在は4G(第四世代携帯電話システム)コア装置...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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