パーソルキャリアは、同社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」において、2020年11月の転職求人倍率をまとめた「doda 転職求人倍率レポート[1]」を発表した。
2020年11月の転職求人倍率は、前月比+0.14ポイントの1.79倍となった。求人数は前月比102.4%、前年同月比70.5%となった。転職希望者数は前月比94.4%、前年同月比110.5%。
業種別では、「その他」を除く8業種のうち「金融」以外の7業種で前月より求人数が増加した。中でも、求人の増加率が最も高かったのは、「サービス」(前月比105.3%)、次いで「小売・外食」(前月比104.8%)。職種別では、11職種のうち「専門職」「販売・サービス系」を除く9職種で前月より求人数が増加した。求人の増加率は、高い順に「クリエイティブ系」(前月比107.2%)、「技術系(IT・通信)」(前月比104.5%)となった。
doda編集長の喜多恭子氏は次のように解説している。
「11月は、来期を見据えて事業拡大のための採用を始めた企業や、ITインフラ整備・情報セキュリティ構築などDX推進に関連する採用を強化する企業が増え、求人数は増加しました。一方転職希望者数は、例年、年末にかけて減少する傾向にあり、今年も同様の動きとなりました。
12月の求人数はおおむね横ばいで推移し、転職希望者数は減少することが予想されるため、求人倍率は上昇する見込みです。新型コロナウイルスの感染が再び拡大していますが、Web面接の普及や感染拡大防止と経済活動の両立をはかる動きにより、緊急事態宣言が発令された4月・5月や、大都市圏を中心に再度感染が拡大した7月・8月と比較すると採用活動への影響は少ないと予想されます」(喜多氏)
注
[1]: 転職求人倍率は、ホワイトカラー層を中心とした転職マーケットにおける需給バランスを表すもので、dodaエージェントサービス登録者(転職希望者)1人に対して、中途採用の求人が何件あるかを算出した数値。<算出式:転職求人倍率=求人数(採用予定人員)÷転職希望者数>