クラウドコンピューティングサービスを提供するさくらインターネットは、リーガロイヤルホテルなどを運営するロイヤルホテルと、両社の社員が互いの会社へ出向する人材交流を7月1日より行う。
この人材交流では、さくらインターネットは、ロイヤルホテルのホスピタリティを学び、自社のCS(カスタマーサクセス)の向上を図ることで、さらに顧客ニーズに沿うサービス創出を目指す。ロイヤルホテルは、さくらインターネットのクラウドコンピューティングサービスを含めたITスキルを学ぶことで、自社のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調査によると、海外ではIT企業以外に所属する情報処理・通信に携わる人材の割合が5割を超えているのに対して、日本では3割を切っている。
このようにIT企業以外において、IT人材が少ないことからシステムの自社開発が難しく、外部発注に頼らざるを得ない状況が、日本におけるDX実現の大きな壁であると、さくらインターネットは考えているという。外部発注の場合、会社の成長状況や業界の変化へ対応するための改修に発注作業が毎回必要となり、多大な時間を要する。それに対し自社開発の場合は、会社の状況や業界の変化へ柔軟に対応し、DXを迅速に推進できる。
同社は日本のDXを推進するクラウド事業者として、この課題を解決したいとの思いから、このたびの人材交流に至った。今後も、IT企業以外との協業および人材交流を積極的に行い、IT以外の業界知識と同社のITスキルの双方を身に付けた、日本のDXをけん引するIT人材輩出に貢献すると述べている。