ラフールは、同社が運営・開発する組織改善ツール「ラフールサーベイ」において、企業のESG施策を定量評価する新機能「ESG施策チェック分析」をリリースした。
昨今、持続可能な社会づくりが、世界全体の大きなトレンドになっている。その中でESGが注目されている理由は、「成長する企業」の判断軸が目先の利益や財務価値だけではなく、未来に向けて長期的に環境や社会に配慮した取り組みを行っているかどうか、という点にシフトしてきていることにある。
ESGのうち、E(環境)とG(企業統治)の取り組みは数値目標を比較的設定しやすい。一方、労使関係や人権などを含むS(社会)は目標設定が難しく、達成度を把握しにくいという一面がある。
新機能「ESG施策チェック分析」は、特にS(社会)の視点である個人の多様性を活かす「ダイバーシティ」の推進や、仕事と生活の両立である「ワークライフバランス」の向上、従業員のやりがいや働きやすい環境づくりの実現などに向けての取り組みを数字やグラフで定量化。状況把握、改善のための参考として活用できる。また、他社比較、経営陣と従業員とで結果を比較し、組織内の認識のギャップを測ることも可能。
ESG施策チェック分析の特徴は次のとおり。
① ESGのうち「Social(社会)」を5項目で評価・分析
従来のラフールサーベイの設問141項目に3項目を追加した計144項目から企業人材の、キャリア・育成、評価、働き方改革、健康経営・労働安全性、ダイバーシティー(多様性)に該当する項目を集計・分析し5項目で評価、数値化する。目標設定が難しく、達成度が把握しにくい「Social(社会)」を分析・数値化し、状況把握、改善の参考データとなる。
【設問例】
- 仕事で自分の長所を伸ばす機会がある
- 性別関係なく活躍できる職場だと思う
- 障がい者を受け入れられる会社だと思う
- 外国人を受け入れられる会社だと思う
- 意欲を引き出したり、キャリアに役立つ教育が行われている
- 育児休業や介護休業等、仕事と家庭の両立支援が充実している
- 職場では、(正規、非正規、アルバイトなど)いろいろな立場の人が職場の一員として尊重されている
② 他社比較機能(点数・偏差値比較)
自社とラフールサーベイに登録されている企業の数値を点数もしくは偏差値、グラフで比較することが可能。業種比較も選択できる。
③ 経営者と従業員のギャップ機能
経営陣と従業員でサーベイ回答結果を分け、ESGスコアに関する組織内のギャップを測ることが可能。ESG施策が定量化され、他社比較や自社内での比較ができることで改善施策の設計、実行、改善のサイクルを回しやすくなる。